5年間で万一「ファンド自体の成績」がマイナス50%になっても、あなたの「積立投資の成績」はマイナス50%にはなりません
2023年4月3日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
まとまったお金でエイヤー!と「一括投資」することは、
まるで「体操(個人)」で
1回限りの『演技』をするようなものです。
○○インデックスファンドを、
・いつ、
・いくらの価格で買ったかが全てになるのです。
一括投資では、たったひとつの『始点』で
投資の「仕込み」が決定してしまいます。
それに対して【積立投資】は?
極限まで「分散」させます。
つまり、
2回や3回や、10回や20回の資金投入では・・?
(ほとんど)何も決まらないのです。
つみたて投資家は毎月、毎月、コンスタントに
地味に『演技』を続ける人、ですから、
その『演技』が良いか・悪いのかも、
何十回、何百回の執行の中で、
ようやく評価が下るわけです。
2020年時のコロナショックでは、
各国の果敢な財政出動、中央銀行の大胆な金融緩和によって事なきを得ましたが、たとえば米国ではこの1年「超高速利上げ」といってもよい、急激な金融引き締めを続けています。
そこにわたしは一抹の『不安』を感じます。
この先、マーケットが万一大きく調整することがあっても、
積立投資を始めて、
4、5年くらいしか経っていないのであれば、
ほとんど意味がありません!
なぜなら、あなたはまだ『演技』を始めたばかりですから・・。
・30年の全つみたて → 360回の「演技」
・最初の4年のつみたて → 最初の48回のみの「演技」
えっと、あと演技は
『312回』も残っています(^^)
「つみたて投資」では、
毎月毎月が投資の仕込みですから、
4、5年経っても、
「まだまだ仕込みの序盤かな・・」 くらいの感覚でよいのです。
たとえば、です。
ちょっと極端な例で恐縮です。
仮に投資信託の値段が毎月毎月どんどん下落し、
向こう5年間で、
『ファンドの値段』が
10,000円から5,000円に下がったとしましょう。
(マイナス50%のリターン)
毎月つみたて投資を続けるあなたの【成績】も、
マイナス50%になるのでしょうか?
もちろん、あなたの投資成績も
(その時点では)マイナスではありますが、
うんとましな『マイナスの数字』になるのです。
投資信託の値段が下がり続ける中で、
つみたて投資を続けるとは?
(同じつみたて金額で)
どんどん買える『口数』が増えていく、ということに他なりません。
つみたて投資の【成績】にはネガティブに働きます。
が、
〇 保有する口数が増えるのは?
つみたて投資の【成績】にはポジティブに働きます。
この『ネガティブ』と『ポジティブ』の交錯により、
投資信託の【成績】ほど、
あなたの積立投資の【成績】は
下がらないのです・・。
(ここ、伝わっていますか?)
この現象を、
【終わりで大きく儲かる「つみたて投資」】の
著者 星野泰平さんは、次のように表現されています。
下り坂でもきちんとブレーキがきいて、
ゆっくり下がっていくイメージです。
これも、「つみたて投資には安心感がある」
という理由の一つです。
なるほど・・。
仮に、
『つみたて投資期間』の前半で、
「下がる、下がる、上がる、下がる、下がる、上がる」
というふうに、
『下がる局面』を多く経験できたら、
それはラッキーなことだと思います。
なぜなら、よい条件で
『口数の仕込み』が出来るからです。
カテゴリ:つみたて投資