投資信託を購入する = コミュニティに参加することですから、もっと「ワクワク」な仕掛け作りがあってもよいのでは?
2023年3月30日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
投資信託を買うとは?
『共同購入』のグループに参加するということです。
日常生活でも、
特定の商品・サービスを
共同購入するしくみがありますが(生協さんとか)、
ファンドの購入もまさにこれに当たります。
例えばあなたは
「ニッセイ外国株式インデックスファンド」を
月500円とか1000円で積立投資できますが、
これなど、
あなた以外の何万人、何十万人というという投資家と一緒にお金を入れているから成せる技なのです。
(実は)ニッセイ外国株式インデックスファンドの保有者=『仲間』はたくさんいるわけで。
投資家は「共同購入」という形で資金を入れ、
そしてファンドに
たくさんの銘柄を大量に買ってもらっているわけです。
(ですので、
一人当たりの最低購入額が低額でも「しくみ」として成り立つ。)
ところが、
他の共同購入者(仲間)のことを考えたりはしません。
同じ船(同じファンド)に乗り合わせているのに、仲間の存在にほとんど気付かないのです。
(でも、これはある意味仕方のないこと。)
例えば「ニッセイ外国株式インデックスファンド」と云っても、楽天証券で買っている人もいれば、
SBI証券のiDeCoで買っている人もいますし、
京都銀行やソニー銀行で買っている人もいるわけです。
どうしても『連帯感』が生まれにくい。
それに販売会社経由で買っているので、
「ニッセイ外国株式インデックスファンド」を作っているメーカーである、ニッセイアセットマネジメントさんから、
カンさん。
当ファンドを初めてご購入いただいてから今月でちょうど10周年ですね。
ささやかではありますが、
10th anniversaryのキーホルダーを進呈いたします。
これからも息長くお付き合いいただければ幸いです。
カスタマーリレーション部 松陰寺 翼より。
なんて手紙が届くこともありません。
しかし、これが「直販」なら、
見える景色は違ってくるでしょう。
例えば「ひふみ投信」を買っている人は、
運用会社(レオスキャピタルワークス)から直接、リスク資産を共同購入しているわけです。
「セゾン・グローバルバランスファンド」もそう。
運用会社(セゾン投信)から直接、みなでリスク資産を購入します。
リアルでは会ったことがなくても、
みな『同じ場所で』『同じ包装の』商品を共同購入していれば、
私たちは愛用してるよね。
という意識が芽生え、
「同じ船に乗り合わせた仲間」として、
ファンド保有者同士が認識しやすくなるのではないでしょうか。
仮にあなたが
「セゾン・グローバルバランスファンド」を2010年から積立投資してきたとしましょう。
途中、マイホームの購入で400万円程度解約したり、転職に伴って積立の空白期間が生まれたりしましたが、その後状況が落ち着いて、また積立投資を復活させています。
「セゾン・グローバルバランスファンド」は2007年の3月運用開始ですから、2010年から積立を始めたあなたは、
もしかすると、
会員番号的に云えば、
18045番目くらいの
ファンド購入者だったかもしれないわけで・・。
ひとつの投資信託を共同購入する人たちを、
特定の『コミュニティ仲間』と規定すれば、
むしろ「会員番号」が振られていないことのほうが不思議だと思いませんか?
わたしなら、
例えばセゾン・グローバルバランスファンドの
会員番号1から15番くらいの人にインタビューしたいくらいです。
海のものとも山のものとも知れない新発の、しかも独立系の運用会社のファンドを(どうして)買ってみようと思われたのですか?
みたいに。
ここから少しわたしの『妄想』が入ります。
どうぞご容赦ください。
商品の使い手が「直接」つながることは、実はとても大きな利点です。
賛否両論はあるかもしれませんが、
たとえば『ABCファンド』を、
「1000万口」以上保有してくれている顧客を「ゴールド会員」、
「500万口以上1000万口未満」保有してくれている顧客を「シルバー会員」、
500万円口未満の会員を「ブロンズ会員」と区分けしても、別に構わないのではないでしょうか?
「ゴールド会員」の中でも、特別に『保有口数』が多く、かつファンドの『保有期間』が長い会員をVIP会員として、
・代表取締役社長とのランチ権獲得とか、
・YouTubeチャネルに出演する権利獲得とか、
さまざまな「お返し企画」があってよいと思うのです。
この投資信託を、
他の仲間とともに保有しているんだ。という「帰属意識」を、もっともっと高めて欲しいと、ファンド保有者は無意識に願っているとわたしは思います。
どうしてこの種のお話をするかといえば、
投資信託への評価軸が、
成績(数字)として分かる定量評価のみから、
数字では見えにくい付加価値、
いわゆる『定性評価』も重視する流れに変わりつつあると感じるためです。
特に来年からスタートする「シンNISA」によって、
日本ではじめて
『サイレントマジョリティー』が投資信託を保有するようになることを鑑みると、
ファンドを保有することに「ドラマ」を持たせることの重要性がクローズアップされると考えます。
カテゴリ:投資信託あれこれ