月10万円の必死の「つみたて投資」より、月5万円積立プラス300万円の「拡大つみたて」のほうがお勧め(シンNISAにも応用しやすい!)
2023年3月29日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
(当たり前の話ですが、)
これから投資をスタートする人は、「今から投資始めるぞ!」というエネルギーに満ち溢れています。
仮に共働きで毎月10万円の黒字家計なら、
月10万円丸々「つみたて投資」に回そうとするかもしれません。
これをAのケースとしましょう。
お気持ちは分かりますよ!
でも、これまでの人生、
ずっと収支を「黒字」に保ちながら、
「貯蓄」を続けることで、
まとまった資産(預金)を積み上げてきたわけですから、
(無理をしすぎない。)
(もしも月10万円を「つみたて投資」に回し、
それを50ケ月間続けると、投資元本は500万円になります)
それでは次、Bのケースです。
毎月の収支では
つみたて投資はあえて月5万円とし、残りの5万円は『貯蓄』に回します。
(これまでの貯蓄習慣も維持するわけです。)
そして上記とは別に、
まとまったお金の中から『拡大つみたて』を実施します。
「えっ!?」
『拡大つみたて』って・・。
「つみたて投資」の形でお金を入れていく行為のこと。
『具体例』を挙げてみましょう。
6万円×50カ月のように「わざとバラして」
「つみたて」の形で投資を行えば、
300万円という大きな資金を、
「いつ?」「いくらぐらい入れるべきか?」で悩む必要がなくなり、
300万円分の『投資実行』を担ってくれることになります。
このケースで具体的な入金額の数字は、
〇 拡大つみたて投資・・ 月6万円 × 50カ月
となります。
要するに?
『月11万円』のつみたて設定を行うわけです。
いいえ、
今日クローズアップしたいのは「そこ」ではないのです。
Aのケースは、お手元の『まとまった預金』には一切手を付けずに、毎月のフローの中からのみ「投資」を考慮されています。
いっぽうBのケースでは、手元の『まとまった預金』からも、投資に回そうという発想をお持ちです。
この違いが(実は)大きいのです。
お金の増え方の『公式』は、
投資への入金力 × 利回り × 投資の期間 ですから、
長い目で見れば、トータル資産(手元のまとまった預金を含む)から、いかに効果的に投資にお金を回せるかで、20~30年後の投資の成果が大きく違ってきます。
ふたつのケースを比べてみましょう。
Aのケースは、頑張って月10万円のつみたてを50ヶ月続ける(投資元本500万円)
Bのケースは月10万円のうち、5万円は貯蓄で積み増しながら、『拡大つみたて』の発想を取り入れ、結果として月11万円分つみたて投資に回し、50ケ月間続けることで、投資元本は550万円に。
Bのケースでは?
もしもお手元の「まとまった資金」がより潤沢であれば、二度目の『拡大つみたて』を実施することも可能になります。
しかもBの場合、毎月の収支上は
月5万円の『貯蓄』も続けているので、気持ちの「余裕」が生まれやすくなります。
仮に今お手元に、10年以上寝かせておける「600万円相当」の預金があるなら、
〇 拡大つみたて投資・・ 月6万円 × 100カ月
や、
〇 拡大つみたて投資・・ 月12万円 × 50カ月
というような『純粋つみたて』+『拡大つみたて』の組合わせも可能になります。
どこで・・・?
来年から始まる「シンNISA」で、です。
コツコツつみたてが性に合う人は、シンNISAの1年当たりの投資枠を『月ベース』で捉えたほうが健全かもしれません。
すなわち、『つみたて投資枠』のみを用いれば、月10万円が上限となります。
『つみたて投資枠』+『成長投資枠』で捉えれば、月30万円が上限です。
現役時代を通じて、トータルの投資元本を積み増すカギは『拡大つみたて』が握っているのです。
おまけ)
写真は法輪寺の桜です(^^)