確定拠出年金(iDeCo・企業型), 金融機関にモノ申す

弊社のちょっと酷い企業型DCのラインアップをお知らせしたく・・

2023年3月11日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

先日、当ブログの読者
「庄司さん」(仮名)からご連絡をいただきました。

次のような内容です。

 

今日のブログを拝読し、
弊社の企業型DCの(ヒドイ?)ラインアップをお知らせしたく思いました。

 

メーンバンクに借り入れがあり、
強く改善要望も出せないと思うのですが、
企業型DCを導入している多くの中小企業は似たり寄ったりのラインアップではないでしょうか?

 

ご心情、お察しいたします。

(ちなみに庄司さんが読まれたブログ記事はこちらです)

 

 

 

 

 

企業型DCはイデコと違って
自分で商品ラインナップを選べません。

そもそも企業型DCは
あなたがその制度を「始めてください!」と頼んだものでもありません。

 

おそらく、ですが、
会社の側も、

 

従来の『確定給付年金制度』の重荷から解放されたく、企業型DCを始めたところが多いのではないでしょうか。

 

 

ちなみに、
庄司さんの会社は従業員数500名ほどで、
2010年のはじめに企業型DCが導入されたのだそう。

 

さっそく『商品ラインナップ』を拝見してみましょう。

(投資信託の%は運用管理費用。元本確保型商品の%は利率です)

 

【バランス】  

 東京海上アセットマネジメント)

  東京海上ターゲット・イヤー・ファンド2035 0.308%
  東京海上ターゲット・イヤー・ファンド2045 0.308%
  東京海上ターゲット・イヤー・ファンド2055 0.308%
  東京海上ターゲット・イヤー・ファンド2065 0.308%

  東京海上・年金運用型戦略ファンド(年1回決算型) 1.3695%
  東京海上セレクション・バランス30 1.045%
  東京海上セレクション・バランス50 1.254%
  東京海上セレクション・バランス70 1.441%
  東京海上・円資産バランスファンド(年1回決算型) 0.924%

 野村アセットマネジメント)

  マイストーリー・株25(確定拠出年金向け) 実質1.05±0.15%程度
  マイストーリー・株50(確定拠出年金向け) 実質1.15±0.15%程度
  マイストーリー・株75(確定拠出年金向け) 実質1.25±0.15%程度
  野村DC運用戦略ファンド 0.88%

 

【国内債券】  

 東京海上アセットマネジメント)
  東京海上セレクション・日本債券 0.594%
  東京海上セレクション・物価連動国債 0.275%

【国内株式】

  三菱UFJ国際投信)
  三菱UFJインデックス225オープン(確定拠出年金) 0.55%

 東京海上アセットマネジメント)
  東京海上セレクション・日本株TOPIX 0.154%
  東京海上セレクション・日本株式 1.65%

  レオス・キャピタルワークス)
  ひふみ年金 0.836%

 

 

【外国債券】
  東京海上アセットマネジメント)
  東京海上セレクション・外国債券 1.144%
【外国株式】
  東京海上アセットマネジメント)
  東京海上セレクション・外国株式 1.738%

 

 

【元本確保型】

「定期預金」
 株式会社八十二銀行)
  八十二銀行自由金利型定期預金(M型)<スーパー定期>1年満期 1年 0.002%

「保険」
 東京海上日動火災保険株式会社)
  東京海上日動のねんきん博士5年 5年 0.148%
  東京海上日動のねんきん博士10年 10年 0.294%

 

 

 

 

 

計24本の商品のうち、
東京海上アセットマネジメント及び、東京海上日動火災保険の商品が17本を占めます。率にすると70%以上です。

 

いくらなんでも
ひとつの金融機関に集中し過ぎですね。

 

 

 

また、これまで多くの企業型DC商品を拝見してきましたが、外国債券と外国株式で「インデックス型ファンド」の品揃えがないケースは初めて拝見しました。

 

 

会社の経営陣にひと言申し上げたいのは、
従業員の(企業型DCでの)運用環境を向上させることは、会社の利益になる。ということです。

 

よりよい商品ラインナップを従業員に提供し、
実際に多くの人に資産を増やしてもらうことで、仕事にもハリが生まれ、やりがいが増す。

何より気持ちの余裕が生まれるのではないでしょうか?

 

 

 

 

この商品ラインナップを見る限り、

企業型DCの窓口(運営管理機関)は、東京海上日動火災保険と推察しますが、金融のプロとして、もっと網羅的な商品提供を心掛けるべきでしょう。

拝見しているこちらが恥ずかしくなります。。

 

 

と思って、
iDeCo(個人型確定拠出年金)のほうも確認しましたら、

 

 

 

 

やはり毎月の管理手数料けっこう徴収しています。

企業型DC制度そのものが、悪しきサンクチュアリにならないよう、願うばかりです。

庄司さん(仮名)この度はお問い合わせ、ありがとうございました!

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