インデックス投資全般, 投資信託あれこれ

インデックスファンドが投資信託の純資産額ランキングで初めて「第1位」を獲得(ファンドの新時代始まる!)

2023年2月7日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

三菱UFJ国際投信が運用する、
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』が
インデックスファンドとして初めて、

投資信託(除くETF)の純資産額ランキング「第1位」となりました。

 

 

 

 

画像元:ヤフーファイナンス

 

素晴らしいことです。

心からお祝い申し上げます!!

 

 

 

 

20数年前から、
インデックスファンドの趨勢を見守ってきた一投資家として、まさか『こんな日』が来るとはゆめゆめ思っていませんでした。

 

 

『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』は、
〇 つみたてNISAの誕生
〇 米国株式市場の好調
〇 インデックス投資そのものの急速な普及 という、
いくつもの「追い風」と共に成長してきた感があります。

 

 

また何より、

 

ブロガーを中心とした個人投資家の潜在ニーズをヒアリングし、その要望を迅速に「商品化」する実行力が、運用会社である三菱UFJ国際投信に備わっていた。

 

ココが大きいとわたしは思います。

 

 


「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」が連動を目指すS&P500指数は2022年、アップダウンが激しく結局マイナスのリターンに沈んだにも関わらず、

当該ファンドには変わらず、
コンスタントに毎月400億円超の「純資金流入」が続きました(2022年)

 

 

画像元:モーニングスター

 

これも驚きです。

 

 

上記グラフの推移から、
当該ファンドを保有する人のうち、

相当高い割合の人が『定時・定額』で資金を投じている・・
即ち「つみたて投資」を実践していることが分かります。

 

 

マーケットのボラタイルに関わらず、
腰の据わった中長期のお金が流入し続けている・・
これこそが、
投資信託市場における『新たな現象』なのです。

 

 

あえて直言しましょう。

 

これまで、
投資信託で純資産額ランキング「第1位」を獲得してきたファンドは、

 

派手な宣伝と、
時流(流行)に乗った分かりやすい投資対象、
あるいは魅力的なインカムゲイン(毎月分配)を模った、

トリックスター的なファンド群が大勢を占めていました。

 

 

 

 

 

その姿はまるで『大道芸人』のようであり、

 

 

華やかなコンセプトで皆の注目を集め、
『手数料収入』の集め方だけはうまく
大勢の観客から一時的に支持を得るものの、
トイレ休憩に立って
そのまま帰ってこない「気まぐれスター」のように、いつの間にかその姿が消えている・・
そんな状態を繰り返してきたのです。

 

 

短期の「欲」に右往左往する投資家を利用してきた、

野村アセットマネジメントをはじめとする大手の運用会社、野村證券をはじめとする大手の(投信)販売会社は今後、

長年育てることを怠ってきた
「腰の据わった投資家層」の育成に追われることになります。

 

 

<実際「シンNISA」の『成長投資枠』の制約条件が、それを強いることになるでしょう・・>

 

 

ところで、

インデックスファンドが投資信託の純資産額ランキング「第1位」を獲得しても、それは『一里塚』に過ぎません。

 

 

 

 

中長期の、大きな潮流を見据えれば、
純資産額が「10兆円」を超えるインデックスファンドが4本、5本と登場しても何らおかしくありません。

 

純資産総額が2兆円間近の『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』も、実はまだ「高尾山」なのです・・。

 

 

ゼロ 1000億 2兆円     10兆円     20兆円
      (高尾山)           (エベレスト!)

 

 

ビジネス的に見ても、
エベレストにまで到達して初めて高収益の事業(投信運用業)になり得るのでは?

 

また、2030年代にもなれば、
投信の『純資産額ランキング』はコロコロ入れ替わったりは(もはや)しないでしょう。

 

短期の資金を、
中長期の資金が凌駕するためです。

 

 

投資信託とはほんらい『長期』の資産育成ツールなのです。

 

兎にも角にも、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)、
そして三菱UFJ国際投信の関係者の皆さま、本当におめでとうございます!!

カテゴリ:インデックス投資全般, 投資信託あれこれ

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