指数のお話

NASDAQ100指数は、先月銘柄の定期入れ替えを実施しました

2023年1月11日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

インデックスファンドという『家』を建てるための設計図
それが「指数」です。

『指数』があってはじめて「家」(インデックスファンド・ETF)は建てられます。

 

 

 

 

本日具体例として挙げるのは「NASDAQ100指数」です。

米国ナスダック市場に上場する上位100社からなる指数。

 

(厳密には、当該指数の「採用基準」では、
資本、時価総額、利益、キャッシュフローなどから構成される基準のうち、いずれか一つを満たせば赤字企業でも『指数採用』の対象となることが特徴です。)

 

 

 

 

先月、NASDAQ100指数の構成銘柄の『定期入れ替え』が行われました。原則、毎年12月に銘柄の入れ替えは行われます(必要に応じてそれ以外のタイミングでの入れ替えもあり)。

 

構成企業が100社に保たれるよう、新たに組み入れる企業が発生すると共に、ランキング下位となった銘柄は除外されます。

 


今回は「6つの企業」が新たに採用されました。

一次情報はこちら(Nasdaq:ANNUAL CHANGES TO THE NASDAQ-100 INDEX)

 

 

以下「NASDAQ100指数」に新たに採用された6つの企業です。

 

 

コースター・グループ

リビアン・オートモーティブ(EV車のメーカー)

ワーナー・ブラザース・ディスカバリー

グローバルファウンドリーズ(半導体製造企業)

ベーカー・ヒューズ

ダイヤモンドバック・エナジー

 

 

そして以下の企業が当該指数から除外されています。

 

VeriSign, Inc. (Nasdaq: VRSN)、Skyworks Solutions, Inc. (Nasdaq: SWKS)、Splunk Inc. (SPLK)、Baidu, Inc. (Nasdaq: BIDU)、Match Group, Inc. (Nasdaq: MTCH)、DocuSign, Inc. (Nasdaq: DOCU)、and NetEase, Inc. (Nasdaq: NTES).

 

 

 

 

「NASDAQ100指数」の特徴は
大きく分けて3つあります。


1.テクノロジー系の企業が圧倒的に多い。
2.金融セクターはゼロ。
3.上位10社で組み入れ比率のおよそ50%を占める。

こちらのサイトに
構成銘柄100社(最新版)が載っています。

早々たるメンバーです。

 

上位銘柄を見ると、
この指数そのものを
ITテクノロジー系の『セクター指数』と見なすことも可能です。

 

また当該指数を取り巻く環境もユニーク。

ナスダック市場では1985年から
「NASDAQ100指数」の算出を始めました。

これは、ナスダック市場という『証券取引所自身』が管理する指数です。

(東京証券取引所がトピックス(東証株価指数)を管理するのと同じ。)

 

そして1999年、
この「ナスダック100」との連動を目指すETFが運用を開始しました。

当初はこのETFの運用会社そのものが「ナスダック社」だったのです!

 

運用会社:   ナスダック社
指数算出会社: ナスダック社

 

 

現在では「インベスコ社」が運用するそのETFこそ「インベスコQQQトラスト・シリーズ1」(QQQ)です。

 

また、国内設定のインデックスファンドとしては、
「iFreeNEXT NASDAQ100インデックス」が有名です。

次に、米国市場を広く網羅するS&P500指数とNASDAQ100 の「業種別の比較」を見てみましょう。

 

 

 

ご覧の通り、
金融だけでなく、石油ガス、素材関連の会社もNASDAQ100には含まれません。

 

なお、ナスダック市場に上場するすべての銘柄を網羅するのが『ナスダック総合指数』ですが、わたしは将来的にこの『ナスダック総合指数』が「ダウ平均」を凌駕すると考えます。

 

時代が変われば、その国を代表する指数も変遷するからです。

注: ナスダック100ではなくナスダック総合指数のほうですよ。)

 

 

 

 

インデックス投資アドバイザーとしては、3000以上の銘柄分散、業種の分散が可能になる『ナスダック総合指数』のほうを推したいです。

以下『ナスダック総合指数』の業種別比率。

 

 

 

 

最後に勝手なメッセージ(^^)

 

国内の運用会社さん!

2023年、ナスダック総合指数との連動を目指すインデックスファンドを、ぜひとも組成していただきたいです。

 

(おまけ)

実は米国には
ナスダック総合指数との連動を目指すETFがすでにあります。
「フィデリティ Nasdaq Composite Index Tracking」(ONEQ)

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