投資家の感情リスク

投資とはこれ、こころの交通整理のこと

2022年11月23日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

たしか2018年の『インデックス投資ナイト』は、

お題が
「インデックス投資を継続するためのメンタリティ!(第3部)」でした。

 

このブログでは何度も述べていますが、

投資を続けられるかどうかは
「知識」をどれだけ武装するかという問題ではなく、

自分の「感情」と上手く折り合いをつけられるか否かにかかっています。

 

 

不意に襲ってくる
マーケットのアップダウンの中で
自分を見失わないようにするためには、

・金融商品について知ることより、
・マーケットについて深掘りするより、

・何より【自分を知る】ことが一等大事です。

 

その一要素としてよく、

自身の「リスク許容度」を知ろう!と言われます。

 

 

 

 

インデックス投資ナイト(18年)に登壇された竹川美奈子さんは、次のように仰っていました。

 

リスク許容度って二種類あると思うんです。

 

ひとつは心の許容度。
心臓がどれだけバクバクするかの度合い。

 

もう一つは経済的な許容度。
個人でも年に1回は収支の決算をするように私はすすめている。

 

 

この個人決算を行うことで、
資産がどれだけ下落しても大丈夫なのか「数字」で検証できるようになるから。

 

これ、大切ですね。

 

私たちはついつい、
資産管理画面の中の
『マイナスの大きさ』に心を奪われたりします。

マイナスの大きさによって
どの程度動揺するか否かが
いわゆる『心のリスク許容度』のほう・・。

 

でも、
冷静に考えてみますと、
あなたは投資に回していない資産もお持ちのはずです。

 

あるいは、

〇 毎月(毎年)いくらお金が残っているか。
〇 負債があるのかないのか。

はたまた、

〇 仕事からの収入が
これから先、伸びていきそうか、そうではないか。

 

極端な話をすれば、

〇 実家(土地・建物)を含めたご両親の財産を、将来的にあなたが引き継げるか否かによっても、

「経済的なリスク許容度」は変わってくるはず。

 

 

 

 

特に、
毎月(毎年)いくらお金が残っているかは重要です。

 

仮に手取りの年収が500万円で
収支上、毎年コンスタントに100万円程度お金が残る人は、

ほんとうは、
その年に投資信託の価格が下がって、マイナス80万円になっても、
(収支上100万円程度はプラスであるわけですから、)

『経済的なリスク許容度』の範囲内に収まっているという解釈が成り立ちます。

ココ、伝わっていますか?

 

 

ですので、
自分を知ること(自分の経済状況を知ること)が大切なのです。

 

 

 

 

相談業務』の中では
経済的(数字的)な『リスク許容度』は高いのに、

それを脇に置いてしまって、

今現在の、
投資に回している資産の中での
『アップダウン』に翻弄される、というパターンが見受けられます。

<本当は「全体」で見ないといけないのです>

 

 

また、マーケットが動揺すると、
えてして人は「動きたくなる」ものです。

(人を「動かそう」とする、
昨今のSNS情報の氾濫も困ったものだと思います)

 

投資家の心の持ちようとして
重要なのは、

 

〇 直近のイベントを理由に、
自分の「資産配分」を変えてしまったりしない!

 

ということ。

 

 

これをやってしまうと、
典型的な「後追い行動」となり、

(上がったから、⇒ 買い増す。
下がったから、⇒ 一部売ってしまう。)

かえって投資のリターンを
下げてしまうことにつながります・・。

 

 

 

 

チャールズ・エリスさんも言っていますよ。

 

市場というところでは、
「動く」よりも「静観」しているほうが、
のちのちの結果が良くなる場合がほとんどであると。

 

不意に襲ってくる
下落の渦の中で、
私たちはどのように振る舞えばよいのか・・。

 

その『答え』は、

「どのように振る舞えばよいのかと、考えたりしないこと。」

 

事に頓着せず、
いい加減な心持ちを目指すに限ります・・。

 

 

 

加えて言うなら、
仕事であれ、ゲームであれ、オタク的な趣味であれ、
なるだけそれらの行為で時間を満たして、

投資のことを「時間の帯」に極力入れないようにすることが肝要でしょう。

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