リタイアメント・資産の取り崩し

chami(チャミ)さんが、拙著「つみたて投資の終わり方」20年間の取り崩しシミュレーションを「モデル検証」してくださっています

2022年10月29日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

拙著「つみたて投資の終わり方」では、
リタイア後の取り崩しメソッドについて詳説しています。

が、お伝えするのが「難しいなぁ・・」と感じた部分がありまして。

 

それは、

 

ファンド価格が下がった年は、
投資信託の解約は「なし」になり、
預金から多めに取り崩すことになる。

 

逆にファンド価格が上がった年は、
預金からの引き出しは「なし」で、
ファンドから多めに取り崩すことになる。

 

という点です。

 

ちょっと不思議ですよね。

 

 

 

 

 

気持ち的にはリタイア生活に入ると、
投資信託の価格がどーんと下がって、
そこからファンドを取り崩すのには抵抗があります。

『資産の持続率』という観点からも、ファンド価格「下落」→ファンド取り崩しは、避けるべきなのです。

 

ファンド価格が下がった年に、
任意に預金から多めに取り崩すのではなく、
その作業自体を、システマティックに出来ないものか?

それをずっと考えていたのですが、
「答え」は自分の足元にありましたw

 

そう。

 

安全:リスク資産の『比率』を元に戻しながら、取り崩しを行えば、自然と、
ファンド価格が下がった年には
投資信託の解約は「なし」
もしくは「少なく」なり、
預金からの取り崩しが多くなります。 逆もしかり、なのです。

 

 

 

 

毎年「定率」(書籍内では3%)で取り崩しを続ける前提で、本書の巻末に「20年間の取り崩しシミュレーション結果」を載せました。

 

 

なんとこのシミュレーションを
詳細に『グラフ化』してくださったのが、

chami(チャミ)さんの、
こちらの記事です。

 

 

ありがとうございます!

 

著者が言うのもなんですが、
ビックリ驚きました。

 

 

安全:リスク資産 = 預金(2000万円):オール・カントリー(2000万円)の「比率」を維持しながら、毎年「3%」の取り崩しを20年続けた時に、

毎年の「取り崩し額」が変動するのは当然なのですが、

 

毎年毎年の「取り崩し額」の、

安全資産とリスク資産の「内訳」を、
『棒グラフ化』していただいたこの図表には「なるほど~」と膝を打ちました。

 

 

 

画像元:賢い投資生活|株/FX/仮想通貨/税ブログ


分かりやすいですね。

 

本書で声を大にして言いたかったのは、

 

ファンド価格が上昇した年は、
ファンドを多めに解約しましょう。
ファンド価格が下がってしまった年は、
預金を多めに引き出しましょう。
それが資産を長持ちさせる秘訣なのです。ということ。

 

 

そのためには、
全資産を『安全』と『リスク資産』に分け、
それを骨太比率として認識し、毎年毎年「比率」を元に戻しながら「取り崩し」を行う。

 

 

これを実践すれば(結果として、)

 

ファンド価格が大いに下がった年は、
多めに取り崩した預金の一部で、結果としてファンドを買い増すことに。
逆にファンド価格が大いに上がった年は、
多めにファンドを取り崩した資金の一部で、結果として預金を積み増すことになります。
すべては資産を長持ちさせるため!

 

 

画像元:賢い投資生活|株/FX/仮想通貨/税ブログ

 

このあたりを、上記図表に関連付けて、
chami(チャミ)さんはこう言われています。

 

 

不思議なのが、「0を割り込んでいる箇所がある」ことではないでしょうか?

 

青の棒グラフが0を下回っている場合は、前年のリスク資産のリターンがよかったので、安全資産へ資産補填、

 

赤の棒グラフが0を下回っている場合は、暴落に見舞われてリスク資産が小さくなったので、安全資産からリスク資産に補填(=貯金を多く取り崩して、投信購入)をしたことを意味します。

 

拙著の主張の「深~い部分」を手に取るようにご説明いただき、本当に有難い限りです。

 

chami(チャミ)さん、改めましてありがとうございます!

 

ぜひこちらのブログ記事を参照してみてください。

 

カテゴリ:リタイアメント・資産の取り崩し

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