インデックス投資全般, 投資家の感情リスク

インデックス投資と高度情報化社会は相性が悪いのです

2022年10月25日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

便利になるのも悩ましいものです・・。

 

今、多くの人がスマホ上で、
ネット証券、ネット銀行
資産管理のアプリをチェックされていると思います。

それも「毎日」

ですか?

 

 

 

 

便利なのは重々分かるのですが、
わたしはアプリの類を一切入れていません。

 

自分の運用資産を見る際は、
PCからネット証券に
いちいちログインして見ます。

 

この「いちいち」という手間が大事と考えます。

 

えっ?

 

「便利さ」から(わざと)距離を置くようにしたいのです。

 

 

今の時代、
逆説的なのですが、

雑多な情報をなるだけ遮断し、
諸々の情報と「距離」を置く工夫をしたほうが

逆に自分に必要なモノが見えやすくなったりしないでしょうか?

 

 

ファンド価格を毎日チェックしても、
3ヶ月に1度だけチェックしても、
投資信託の値動きの仕方は変わりません。

 

ですよね?

 

 

長期投資を続けるためには、
気持ちのブレをなるだけ小さくすること。

気持ちのブレを小さくするためには、
資産価格のチェックは、なるだけ少なくしたほうが良い。

わたしはそう思います。

 

今、世界のあちこちで
「インデックス投資」が広まりつつあります。

 

特に私的年金制度
(いわゆる『確定拠出年金的な制度』)において、投資ビギナーの人たちがもっとも使いやすい道具としてインデックスファンドを用いているのです。

 

インデックス投資は
市場全体に隈なく投資を行うため、
『特別な能力』は要りません。

ただし、
市場の成長は一朝一夕には起こりません。

したがって、
『長期の投資』にならざるを得ないのです。

 

 

より正確にいえば、
投資時間の99.9%、
『待ち』の姿勢を強いられることになる。
それがインデックス投資の中身です。

 

 

突然ですが、

あなたは電車の乗り換えに要する12分間、
駅のベンチで、

スマホも・本も・雑誌も読まずに、
じっとしていられますか?

 

 

 

 

この「じっとしている感覚」が
ずっと続くのです。

やることがないのです。。。

 

 

考えてみますと、
私たちの先人は
【待つ】というデメリットを克服するために、

生活のあらゆる面で、
便利さ、効率性を追求し、努力を重ねてきたわけです。

 

その結果、私たちは
便利な生活
(= 長く待たなくてもよい生活)を享受しています。

 

 

ところがインデックス投資では、
『真逆』のことを実践しなければならない。

 

 

かんたん、ではないのです。

 

インデックスファンドをただじっと持っているだけ。= 積立を継続するだけ、というのは、

頭の中で(理屈としては)分かっていても、なかなかに「つらいこと」。

 

 

外部の状況の変化に
いちいち反応せず、

余計な行動は取らずに、
ただじっとそこに佇む・・。

 

 

 

 

これって、
現代社会の趨勢に背を向けて、

エアコンもクルマも
スマホもPCもトースターも
洗濯機もテレビもWiFiもない農村で、

晴耕雨読するようなものです。

 

 

 

 

わざと江戸時代的な
緩やかな時間の経過の流れを、

(自分自身で)
作り出していかないといけない。

 

インデックス投資って
まさに 時代錯誤的な行為 なのです。

 

 

忙しい21世紀において、

お金を増やすために
5年も6年も、いや、

10年も20年もただひたすら
『待ち続ける』なんて・・・

 

を、

 

希少な体験として、
どこか面白がって、

その種のアドベンチャー?を楽しんでやるくらいの気持ちを(ちょっと)持つ必要があるのかもしれませんね(笑)

 

江戸時代に
千住に住んでいた左官の職人が、

仕事をして恋をしてお酒も飲んで
一生に3回もお伊勢参りができたよ。
嗚呼、幸せな人生だった・・とつぶやくような「シンプル性」が、

インデックス投資を続ける秘訣であったりするのです。

カテゴリ:インデックス投資全般, 投資家の感情リスク

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