賢明な投資家への一歩、それは『リスク資産のスリム化』です
2022年8月24日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
投資を始めて5年、10年未満なら、
投資への知的好奇心は
まだ沸々と沸いているはずです。
トライ&エラーを繰り返し、
新たな経験もして、
その過程で、REITも高配当株ETFも、
アメリカ株も、金(ゴールド)も、NFTもイーサリアムも、みな一度は買ってみたくなるものです。
リスク資産の数の多さは、
あなたの旺盛な好奇心の「発露」でもあるわけです。
たくさんの種類のリスク資産に囲まれている現状が「ちょっと楽しいかも。」という感覚、わたしにはよーく分かります。
でも、です。
光陰矢の如し。
もう「役職定年」がやってくる。
いつまでも子供と思っていた息子が、
大学進学のために家を出ていく・・。
何だ?
あと10年も会社に居ないの?
実質、60歳からの5年間は時短勤務にもなり、
大いなるセカンドライフが実質、始まってしまう・・?
これまでは「足し算」で、
情熱に溢れて、
資産を積み上げ、金融商品を買い足して、
それなりに満たされてきたのに、
おいおい、
いつまでも「上り」が続くわけじゃないんだ・・と、ほんのり気づき始めるのが、60歳前後。
ここからはわたしの推測です。
「60歳」の声を聞けば、
時間があなたに奇襲を仕掛けてきます。。
あっと瞬きしている間に、
「お金 > 時間」が常態化してしまう恐れがあります。
恐い、怖い。
「いつの時点」かは、
一人ひとりで違ってくると思いますが、
それでも、
あなたの資産を、
実際「取り崩して」「使っていく」ためには、
ある時点から、
『リスク資産を整理 = スリム化』する必要に迫られるのはほぼ間違いなさそうです。
→ワタシまだ51だから、まだまだ先!
というあなたにも、
いずれ「その時点」はやって来ます。
2度、3度、首をかしげながらも
いろいろと買ってしまった
『金融商品群』が今そこにありますが、
さて、
それらをそのまま置いたまま、
新たな「金融商品」を
買ってしまっても良いのでしょうか?
あなたがすでに50代後半なら、
『足し算』から
『引き算』に変えていく必要があるかもしれません。
4年前に買った辛子色のカーディガン。
今のあなたにもうフィットしなければ、
もう着ることもないはずです。
だとすれば、
メルカリに売りに出したりしますよね?
では、資産運用はどうですか?
一度、リスク資産の棚卸しをしてみましょう。
こんまりさんの『お片付け術』ではないですが、今ある金融商品群の中で、
〇 必要なモノのみを選りすぐる勇気はありますか?
執拗に
あなたに問い掛けるのには理由があります。
投資信託を15本も17本も所有し、
REIT銘柄も個別株も(ついでに自社株も)。
高配当株ETF、米国株、
金(ゴールド)は田中貴金属で、
そしてイーサリアムとビットコインを保有する現状では、
いざ退職し、
リタイアを迎えても、
全体の『資産配分』を捉え、
『リ・バランス』にも留意しながら、
システマティックに「リスク資産」を順次売却していくことが、極めて困難になることが目に見えているためです。
早めに『リスク資産のスリム化』を図っておくほうが、
資産の取り崩しのオペレーションが簡素化し、
実際、資産が取り崩しやすくなり、
何より・・あなた自身が「ラク」になりますよ。
あなたには、
あなたの年代に合った
資産管理のカタチを実践する「権利」があります。
ワンランク上の、
賢明な投資家に脱皮できるか否かのポイントは、
ズバリ『リスク資産』のお片付けが出来るかどうかにかかっているのです。
いえ、困難が待ち構えるのは重々承知です。
そこには
直視したくはない
(含み損を抱えた)投資信託や保険商品があることでしょう。
逆に多くの含み益を抱え、
これらを売却してリスク資産をスリム化しちゃうと、えらい税金(コスト)がかかるぞ・・
というお気持ちも分かります。
でも、
これから先も(投資は)随分と長いのです。
資産の積み上げは確かに終わりが来ますが、
定年退職後も、
資産の「取崩し期」は長く続きます。
「資産積み上げ」「資産取り崩し」
実はマラソンでいえば、
あなたは「折り返し点」にもまだ到達していないわけで、
含み損や含み益による税金を気にし過ぎるよりも、
あなたは「過去」を向かずに、
「未来」を見据える人であるはずです。
大事なポイントは、
これまで資産を積み上げてきた期間より、
今後、資産を取り崩す期間のほうが「長くなる」可能性がある。ということ。
ココが腹落ちすれば、
リスク資産の『スリム化』は、遅すぎることはないですし、また、早すぎることもないのです。
この辺りを以下「新刊」で詳説しています(^^)
カテゴリ:リタイアメント・資産の取り崩し