世界投資的紀行

資源のある国より、アタマが柔らかい国に投資する?

2022年7月31日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

あなたは知っていますか?

第2次世界大戦が終わったとき、
天然資源が豊富だったミャンマー(旧ビルマ)は、アジアでもっとも有望な国のひとつに数えられていました。

 

あるいは19世紀末、
食料大国だったアルゼンチンは、
アメリカと比肩する大国になるだろうと目されていました。

 

フム・・。

予想はなかなか
「当たらないもの」です。

逆から読むと・・「ウソヨ」ですし(笑)

 

 

 

 

そういう大前提はもちろん承知しているのですが、

世界地図を眺めていると、
面白い国、ポテンシャルを持った国が次々現れるのだなあ・・と感心します。

U.S. News & World Report』が発表している
「2019年に投資すべき国ベスト20」というコンテンツがあります。

 

上記を読んでみると、

わりと小ぶりの、

アタマが柔らかくて
小回りが効きそうな国が
多くランクインしているのが印象的でした。

 

 

たとえば、
スロベニア(9位)とか
ラトビア(12位)とか、
リトアニア(17位)とか。

 

上記国々の名前は似ていますが、
それぞれまったく違うタイプの国です。

 

 

 

 

私見ですが、
これからの時代って

重厚長大型の資源国より、
小ぶりな頭脳柔らかタイプの国のほうが
ポテンシャルが高いのかもしれません。

 

『U.S. News & World Report』は8つの属性、
——起業家精神、経済の安定性、税制面での優遇、
イノベーション、技能労働者、技術的専門性、
ダイナミズム、腐敗—— に絞って、
上記のランキングを作成したのだそう。

 

 

そのうち「起業家精神」、
「イノベーション」「ダイナミズム」を拾ってみると、

国(政府)が
民間の邪魔をせずに、

なるだけ『シンプルで柔軟なインフラ』だけを敷いてあげることが、ポイントになるような気がします。

 

わたしは個人的には
5位の「インド」に肩入れします。

 

 

 

 

起業家精神に溢れ、
ビジネスにおけるニゴシエーション(交渉)では、中国人以上に「手ごわい」相手です。

 

私見ですが、
これからインドが「再」勃興していく時間の帯が、
ちょうど世の中の「構造変化」が進む時間の帯と、重なると思うのです。

 

 

世の中の構造的変化とは・・?

 

今、目に見える物理的な景色の変化はもう、
そんなに大きくは進まない。

代わりに、
サイバー空間上で認知する景色の変化が、加速度的に進む。

 

(今年5歳になるあなたのお子さんが25歳になる頃には、1日の中で、リアルワールド(現実世界)で過ごす時間よりも、サイバーワールド(拡張現実)で過ごす時間のほうが圧倒的に長くなることでしょう。)

 

 

インド人は数学的な知能、
論理的に「コト」や「しくみ」を構築していくことに長けています。

具体例を挙げると、
3次元の『サイバー空間上』で、

 

かつて建築士や建設会社や空間デザイナーが役割を担っていた、電子的インフラ、電子的建物、電子的都市計画を担うのが「プログラマー」の役割。

 

 

わたしは、インド人はプログラミングに長けていると思うのです。

(加えて、
コミュニケーション能力としての「英語」を武装している点も強みです)

 

 

 

 

話は変わりますが、
1968年の夏季オリンピックは
どこで行われたかご存じですか?

(実は)メキシコです。

 

メキシコって
20世紀の早い段階から
高い経済成長が期待できる国として注目を浴び、

これまで何度となく期待されてきたのですが、
そのたびに、

まるで「W」という字のように、

良くなっては停滞し、
また良くなっては停滞しを繰り返してきました。

 

 

そのような国があるいっぽうで、
IT革命の成就により『情報化社会』が深化することで、

まるでベンチャー企業のように、

尖った、小さな国が、
突如として
経済成長の表舞台に踊り出る可能性があります。

 

先ほどのわたしのインドの記述は、当たるかもしれないし、外れるかもしれません。(わたしの主観や願望が大いに入っているため。)

 

例えば3次元のネット空間の基幹技術を担うのは、東アフリカの小国になる可能性も、ゼロではないわけです。

 

 

個々の国ベースで見れば、
予測不能な要素がたくさん詰まっています(もちろん良い意味で。)

 

ですから出来るだけ広く、
できるだけ浅く、

「大きな面」で投資対象を捉える、
インデックス投資を行うことが基本になるわけです。

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