どのファンドを選ぶかより、資産配分をどうするかより、投資への入金力が3倍くらい大事!
2022年7月22日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
インデックス投資を勉強中のあなたへ。
今日はちょっと辛口です(^^)
時に、
「本質部分 = いちばん大事なところ」を見過ごしてしまったりしていませんか?
以下、
資産運用に取り組む
幼なじみの『三人組』が
(それぞれ)FPに質問したとしましょう。
さて、インデックス投資の核心を突く「質問」をしたのはいったい誰でしょうか?
答え)
鈴木さんです。
ココ、誤解がないように申し添えますが、
どんなファンドでも良いとか、
ポートフォリオは気にしなくて良いとか、
そういう意味ではないのです。
わたしがココで伝えたいのは、
・しっかりインデックスファンドを選んでも、
・しっかり資産配分(ポートフォリオ)を組んでも、
『すごく儲かる』投資法ではない。ということ。
期待リターンはせいぜい年3%~6%程度です。
株式100%のインデックスファンドでも、期待できる平均リターンは本当に5%、6%程度なのです。
(名目上の結果リターンは↑もう少し高くなるかもしれません。
しかし、利益が上がっているファンドを解約して「税金」を支払ったあとの『実質リターン』をイメージすれば、上記は現実的な「数字」だと思います)
もちろん、株式と債券をミックスさせたバランスファンドなら、期待リターンはもっと低くなります。
今からちょっと
金融庁の『積立シミュレーション』を使ってみましょう。
仮にあなたが「楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)」を用いて毎月4万円、25年間積立投資を続けるとします。
期待リターンは少し保守的に『年3%』としましょう。
すると・・・こうなります。
1200万円の元本に対し、
25年間で運用収益は584万円です。
投資元本の半分弱の「利益」を得るイメージです。
正直に申し上げて、
そんなに、すごく増えるわけではありません。
次の「事例」です。
今度は、
毎月の積立金額を倍の「8万円」にします。
そして投資対象もリスクを取って「株式ファンド」に変更します。
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を用いて、毎月8万円、25年間積立投資を続けたとしましょう。
期待リターンは少し保守的に『年5%』とします。
すると・・・こうなります。
25年間で
投じた元本と、
運用収益がおおよそ「同じ」になります。
つまり25年間をかけて
資産が約「2倍」に増えるイメージです。
で、カンさん。何が言いたいの?
はい、インデックス投資では、
どのファンドを選ぶかより、
どんな資産配分を作るかより、
投資への入金力を高められるか(=投資の元本を増やせるか)どうかが、3倍くらい重要である。
ということなのです。
上例をもう一度挙げてみますね。
ここでは投資元本が2400万円でした。
しかしながら仮に25年間で
「4000万円程度」投資に回すことが出来れば、
・同じインデックスファンドでも、
・同じ結果リターンでも、
お金の増え方はよりダイナミックになるはずです。
それほど投資への入金力はモノを言うのです。
繰り返しですが、
・どのファンドを選ぶかは勿論大事。
・資産配分をどうするかも勿論大事です。
しかし、上記ふたつの行為は、
あなたが行う仕事量のうち、
10%程度を占めるに過ぎません。
「残りの90%は?」
これこそ
インデックスファンドを用いた資産運用の全体図(Big Picture)です。
こんなブログなど読まずに、 「えっ!」
転職エージェントに再びメールを出してみるとか。
(転職して期待年収を上げるためです)
パートナーに投資の理解を得て、
パートナーにも積立投資を始めてもらえるよう、理解促進・説明を進めてみるとか。
(一馬力より『二馬力』になったほうが投資には有利)
あるいは親に、
相続のときは自分はお金は要らないので、
無理のない範囲で暦年贈与(生前贈与)をしてもらえないだろうか・・と話を振ってみるとか。
ついでに言えば、マイホームに多大なお金をかけるより、両親、祖父母の家や土地があれば、それを有効利用させてもらえないかなぁ・・と話してみたりするとか。
必要性の低いがん保険と定期付終身保険と、豪ドル建て個人年金保険を解約するとか。
本当はエネルギーを注ぐべきなのです。
インデックスファンドを用いてより効果的に資産を増やす要諦は『入金力』にあります。
結局のところ、
私たちのお金がどの程度増えるかの「公式」は、
投資への入金力 × 想定利回り × 投資期間 なのですから。
カテゴリ:インデックス投資全般, 投資の発想法