同調圧力にサヨナラを。堂々と上がったものを売り、下がったものを買いましょう
2022年7月13日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
あなたは初めて行った国で
エスカレーターに乗りました。
その国の人たちは皆『右側』に立っています。
「あなたは、どうしますか?」
A 同じく右側に立つ。
B あえて左側に立つ。
おそらくほとんどの人は
「A」と答えるのではないでしょうか。
私たちは「A」を選ぶことを期待され、
そしてその選択は正しいわけです。
では、『投資』においてはどうでしょう?
わたしが尊敬するFPに
リック・エドルマンさんがいます。
以前にこんなコラム記事を読んだ記憶があります。
ある月の米国市場。
「株式」はマイナス、
「債券」はプラスになりました。
債券:
ブルームバーグ・バークレイズ US Aggregate債券指数
+2.6%
この流れを裏付けるように、
米国内では460億ドルもの資金が株式ファンドから流出し、
400億ドルの資金が
債券ファンドに流入したそうです。
そのこころは?
多くの人が下がった株式を売り、
(価格が)上がった債券を買った。
次、ちょっと冷めた目で見てみましょう。
実際、株式市場が下がったのは
(機関投資家を中心に)
多くの人が「株式」を売ったためです。
逆に実際、
多くの人が「債券」を買ったために債券市場は上昇しています。
あなたが一生活者として、
「ほかの大勢の人たちが
どんな行動を取っているか」を気にするのは当然だと思います。
下がったものを売って
上がったものを買う行為は、
「大勢の人がそうしているよ!」
という【物事の流れ】に、忠実に従うことに他なりません。
エスカレーターの例でいえば、
「みなが右側に立っているから、
ワタシもそうしよう!」
という気持ちとまったく同じ。
そう、
あなたもわたしも、
根が真面目なのです(^^)
しかしながら、
その他大勢と同じように、
上がったものを買っていては【利益】を積んでいけません。
あっ、気持ちは重々分かるのですよ。
私たちは日々の暮らしの中で
有言無言の「同調圧力」に晒されています。
株式が下がっちゃった。
みんな売ってるよ。
逆に債券が上がっている。
みんな買い始めているよ。
じゃあ「ワタシも・・!」と思うのが『同調圧力』。
古来、私たちの祖先は
ずっと群れの中にいました。
人は社会的な生き物なのです。
ですから
人と違うことをして責められる、
人と違うことをして批判されるのを、何より恐れているわけです。
まさに私たちの先人は
恐ろしいほど長い時間をかけ、
「協調する(同調する)」というマインドを育んできたわけです。
以上で社会学の講義終わり(笑)
大勢と違うことをして
万一失敗したら・・。
ぜんぜん構いません。
大勢と違うことをして
誰かに後ろ指を指されたら・・。
後ろ指を指し返してあげましょう(^^)
価格が下がったモノというのは、
パフォーマンスが「悪くなった」投資対象です。
それを売ると、
「損失」ないし「利益が減った状態」で
売却するという行為になります。
いっぽう、上がったモノは?
すでにパフォーマンスが「良くなっている」投資対象です。
それを買うと、
「利益が上がった状態」で
購入するという行為になります。
あなたもお気づきの通り、
上がったモノを売ることです。
そうですよね?)
そして
上がったモノを売って、
下がったモノを買うことは
同調圧力にサヨナラして、
その他大勢から離れ、『少数派』になることに他なりません。
投資の基本は、
下がったモノを買って、
上がったモノを売ること。
そして、それは
その他大勢の人が、
下がったモノを売って、
上がったものを買ってくれるから
成し得る技(わざ)なのです。
ここ、伝わっていますか?)
少数派は素晴らしいです。
ぜひ今日から
晴れた日に傘を差しましょう。
冬のどんより曇った日に
日焼け止めクリームを塗るのです。
それが「投資家」です。
あなたは、人と違っていてよいのです。
カテゴリ:投資家の感情リスク