ポートフォリオ運用, リタイアメント・資産の取り崩し

投資に回さないお金と、投資に回すお金の割合を常に意識しよう!

2022年6月7日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

たとえバランスファンドであっても、
『リ・バランス』は必要です。

「えっ?」

あなたの資産は
リスク資産(投資信託)だけで成り立っているわけではありません。
お手元に『預貯金』もお持ちのはずです。

 

 

トータル資産から見て、
安全資産(預金)を何割、
リスク資産(投資信託)を何割程度保有するかで、
その人の『リスク選好度』が概ね決まります。

 

 

換言すれば、
投資に回さないお金と、投資に回すお金の割合ですね。

 

 

 

つみたてNISAで
楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)を買ったか、あるいはeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を買ったかだけで、単純にリスク量が決まるわけではありません。

 

楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)
あるいはeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)でもよいのですが、

 

リスク資産を
(全資産の)何割程度「持とう!」という意思表示と実行こそが、背中に負うリスク量を決するわけです。

 

 

仮にあなたが、
安全資産(預金):リスク資産(投資信託)= 5:5 で持っていたら、その比率がまさに『骨太比率』。

 

リスク量を一定に保つためには、
もしも『骨太比率』が6:4にズレたりすれば、
そのズレた分を、
元に戻してあげる(=リ・バランス)が必要になってきます。

 

 

今提示した安全資産:リスク資産 = 5:5 という比率は、多くの日本人の「基軸」となる骨太配分と考えます。

 

 

 

以下、あくまで一例ですが、
大きく投資の『4つのステージ』を想像してみましょう。

 

 

『向上』 安全:リスク資産 = 4:6
20~30代
『躍動』 安全:リスク資産 = 3:7
40代
『成熟』 安全:リスク資産 = 4:6
50~60代
『老成』 安全:リスク資産 = 5:5
70代~

 

上記のように(ひとつのイメージですが、)

自身の人生のステージによって、
安全:リスク資産の「比率」=『基軸』を変遷させるわけです。

 

 

もうお分かりだと思いますが、

年代別で「どんな金融商品」に移し替えるかが重要なのではありません。

 

 

 

 

年代別で「どの位の大きさのリスク」を負っていくのか、その変遷の仕方が重要なのです。

 

今も日本では
「平均余命」が延びていますが、

たとえば今40歳のあなたが74歳を迎える時点で、
「どんな骨太比率が適切なのか?」は、これまでの『教科書』には載っていません。

 

わたしは
『老成』の骨太比率
安全:リスク資産 = 5:5 は、
80歳になっても維持するべきと思います。

 

 

医療技術の進展が続けば、
心身ともに健康な80代は今より格段に増えるためです。

 

資産を取り崩す段になって、
「このポートフォリオをどう変えていけばよいのか?」と思い悩まないこと。同じポートフォリオでもよいのです。

わたしは個人的に、株式の保有比率 =「100-年齢」のような考え方に違和感を覚えます。

 

 

 

 

 

(私たちはまだ『長生き』という新たな現象を、過小評価しているのではないでしょうか?)

 

〇 マーケットが高騰しようが、
〇 市場の下落が続こうが、

あなたの『ライフステージ』を優先させ、
投資に回すお金と、回さないお金の比率を変遷させ、そして定期的に『リ・バランス』を実践していく・・

投資とは(ピュアに)習慣の作業なのです。

カテゴリ:ポートフォリオ運用, リタイアメント・資産の取り崩し

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