リタイアメント・資産の取り崩し

FIREの4%ルールで注意すべきこと

2022年5月6日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

FIREを目指す人は世界中で増えています。
それに伴い「定率取り崩し」の議論も盛んになっています。

俗に『4%ルール』といわれますが、

保有する資産の期待リターンが「4%」程度あれば、

4%の取り崩しルールを定めて実践しても、
資産の名目価値は変わりません。

 

 

 

 

一例)
・4%の結果リターン → 4%の取り崩し
(厳密には税金・手数料の支払い分だけ資産は逓減します)

 

でも、です。

「4%で取り崩すルール!」を掲げることで、
半ば自動的に、

 

最低4%程度のリターンが期待できる資産の中身を作ってしまっていませんか?

 

 

いや、それが良くない、という意味ではないのですよ。

 

ただ、4%程度の結果リターンをコンスタントに稼ぐためには、株式の比率は最低5~6割程度は必要なのでは?

(残りの資産内でも、外貨建て債券など必要になります。)

 

『たとえばこんな資産配分』
全世界株式インデックスファンド 50%
先進国債券インデックスファンド 50%
(先進国債券 2%の期待リターン
全世界株式 6%の期待リターン)

 

上記ポートフォリオで期待リターン4%のイメージです。

 

 

 

 

換言すれば、

 

全世界株式インデックスファンド 50%
安全資産(円建て預金、MRF、個人向け国債など)50%

 

では、

現状、結果リターン4%には(おそらく)届かないでしょう・・。

 

 

わたしは本来、

 

・リタイア後の「取り崩し率」は、
・リタイア後に保有するポートフォリオの「期待リターン」から、導くべきものだと思います。
「ポートフォリオのリターン」⇒「取り崩し率」の決定

 

最初に「取り崩し(%)ルール」ありき、はちょっと違うと思います。

 

 

 

 

たとえば今45歳で、
手元の防衛資金以外はすべて投資に回している状況で、「リスク許容度はけっこう高いんです!」という人(もちろんFIREを目指している人)も、

 

 

今、仕事をしている状況と、
来年FIREして、
勤労収入がゼロになる状況は、
根本的に・異なります・・。

 

 

お仕事をして収入を得ている今の感覚を前提に、
FIRE後の『資産配分』をイメージするのはかなりアドベンチャーではないかと・・・。

 

FIRE以前は・・? 勤労収入があり、生活費は全てそこから賄うわけです。

保有する資産額がアップダウンしても、直接暮らしに影響はなく、投資との距離が保ちやすいわけです。

 

 

 

 

ところがFIRE後は・・?
保有する資産から生活費を賄うことになります。

現に保有する資産の増減が、暮らしに直接影響するという『現実』を過小評価すべきではないでしょう。

 

(心の中でイメージするよりもずっと、)
資産額の増減が、感情の起伏に結び付きやすくなるのではないでしょうか。

 

 

原則、
FIRE後の『資産配分』は、
FIRE前に比べて保守的に構築することが肝要です。

 

 

そこで基本となるのが、
安全:リスク資産の比率(骨太比率)の見極め。

 

 

たとえば前述の

全世界株式インデックスファンド 50%
安全資産(円建て預金、MRF、個人向け国債)50%

の資産配分なら、
FIRE後もストロングホールド出来そうと確信したとします。

 

上記ポートフォリオの期待リターンを「3%」とすると、
取り崩し率も「3%」に抑える。

仮に今、6000万円の資産があるなら、3%は「180万円/年」です。

これだと、生活は心もとないですね・・。

 

 

 

あくまで、

 

FIRE後ストロングホールドできる「資産配分」決定 → その「資産配分」の期待リターン算出 → 最大で同期待リターンと同じ程度の「取り崩し率」→ 当初「取り崩し金額」算出 → FIRE後の生活費と比較
という「流れ」を辿るべきではないでしょうか。

 

 

そしてこれは一般論ですが、FIRE後のポートフォリオを、ほぼリスク資産のみで構成し、それを維持していくのは、メンタル的に非常に難しいと考えます。

 

何より「取り崩し」ですから、毎年、毎月、受け取る「取り崩し額」が変動するわけです。

このアップダウンに慣れるのにもある程度の時間が必要と考えます。

 

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