お金の摩訶不思議

お金の使い過ぎはNGですが、お金の貯めすぎも考えものです

2022年4月2日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

お金は有用であり、
お金には『価値』があります。

でも(もしかすると)お金には
「タイミング」のようなものもあるのでは・・?

 

先日ネットフリックスの映画
『ドント・ルック・アップ』を観ました。
(腰が据わった壮大なブラックコメディでした・・)

 

 

この映画は
巨大な彗星が地球に近づき、
およそ6ヵ月後には地球が滅亡してしまうという物語です。

 

仮に、
本当に6ヵ月後に皆死んでしまうとしたら・・

 

 

今、5000万円の借金があっても
手元に6億円のお金があっても
気持ち的には「もう変わらない」でしょう(笑)

 

ほんらい、

 

自分がお金を使いたいときに
手元にお金があるかどうか。

 

これが大事です。

 

みんなBの心配はしています。
(懸命に「資産運用」に励んでいますよね)

 

でも、Aについてはどうでしょう?

「自分がお金を使いたいとき?」

どんなとき・・?

 

 

 

 

「カンさん、今よりうんと年を取ったときに
お金を使う必要が出てくると思うので、
取りあえずこのお金は貯めておこうと思います。」

 

ハイ、この日本語は
ぜんぜんおかしくありません。

(まっとうです。)

 

 

ただ、どうなのでしょう・・、

 

うんと年を取るまでの間の、
「今から5年後」とか
「今から10年後」の、
あなたがお金を使いたいコトが
本当はあるかもしれないのに、
ちょっと置き去りにされているような・・(気が)・・しないでもありません。

 

 

どうですか?

 

 

 

 

私見ですが、

人生の時間が長くなるにつれ、
『お金を使うコト、お金を使う用事』が
どんどん後ろ倒しにされている感じがします。

 

今、34歳であるあなたが

そのコトに
あなた自身のお金を使うことで、
得られる効用がとても大きくなる・・、

その「可能性」があるなら、
まさに今、
そのお金を使う『勇気』を持つこともまた重要だと思います。

 

 

冒頭、申し上げましたね、
お金には「タイミング」のようなものがあると・・。

 

 

意味ある「貯める」(増やす)があるからこそ、
意味ある「使う」が生じるわけです。
逆説すると、意味ある「使う」があるからこそ、
「貯める」(増やす)に 意味が生じるわけで。

 

 

 

 

家計管理ではよく、
「使う」「貯める」の割合を決めましょうと言われます。 それは大事。

でも、使うと貯めるは
決して『対立事項』ではありません。

互いに「影響」を与え合っている存在です。

 

この「使う」と「貯める」、
現役時代を通じてずっと『同じ割合』である必要はありません。

 

たとえば、ですが、

 

      使う       貯める
20代       90       10
40代       70       30
50代       85       15
60代       90         10     
70代       100        0
80代       100        0

 

のように、
年代別で『割合』に変化があっていいと思うのです。

 

要は、全人生を通じて「使う」と「貯める(増やす)」の帳尻が合っていればよいのです。

 

 

これも私見ですが
40歳位になるまでに
(意味ある)「使う」を経験したことがある人は、

何のために貯めるか
(何のために増やすか)についても、
わりと冷徹に『目的』ありきで見ることが出来るようになります。

 

あまりに老後を心配しすぎて、
「今」を犠牲にし、
『貯めすぎ』の傾向があれば、それはちょっと要注意かもしれません・・。

なぜなら、ある種のお金には「賞味期限」があるからです。

 

カテゴリ:お金の摩訶不思議

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