投資家の感情リスク

リターンとは、取ったリスクの対価です(でもなんでマイナスになるの?)

2022年3月28日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

先ほどからあなたは首を傾げています。

 

『リターンとは、取ったリスクの対価です』と、書籍にもちゃんと書いてあるんだけどなぁ・・。

 

更に読み進めると、

 

このリスクとは
具体的には「価格変動リスク」のことであり、
例えば株式でいえば、
株価がアップダウンする振れ幅の大きさがリスクの大きさなのです。
このようなリスクを引き受けるからこそ、
株式投資では預貯金を上回るリターンが見込めます。

 

カンさん、
わたし、ココまで↑ちゃんと読み返しましたよ。

 

 

 

 

リスクを負って「Slim 米国株式(S&P500)」を10万円分買ったのに、どうして『マイナス』になるのですか?

ハイ、たしかにそれは理不尽です・・(><)

 

 

リスク → → と → リターン

 

これはある意味「やまびこ」のようなものなのでは。

??

 

山の中で「ヤッホー」と声を出すと
あなたの「声」がやまびことなって返ってきます。

少し遅れて返ってきますねw

「ヤッホー」とはリスクを負うこと。
少し遅れて「声(ヤッホー)」が返ってくるのがリターン。

 

 

 

 

本物のやまびこは少し遅れて、声が返りますが、
投資ではだいぶ遅れて
「声(リターン)」が返ってくるケースが多々あります。

 

仮にあなたが1999年の暮れに、
米国株式(S&P500)ファンドを10万円分買ったとしましょう。

2000年、2001年、2002年と
3年連続でS&P500の損益はマイナスになってしまった事実をご存じですか?

 

 

 

「やまびこ、どこ??」

 

 

いえ、消えてはいないのです。

 

ものすごく時間がかかって「声(リターン)」が返ってくることが間々ある。それが投資なのです。

 

現代は忙しい時代です。
目に見えるモノの変化も激しいです。

 

しかし、大事なコトの良し悪しはそう簡単には分かりません。

いや、もっとはっきり言えば、
大事なコトほど簡単には見えてこないもの。

 

あなたが米国株式(S&P500)ファンドを10万円分買って、
それが数ヵ月で上がるかどうかは本質の出来事ではありません。

それは単なる『短期的な現象』です。

 

たとえ短期、中期的な現象として株価が下がり続けたとしても、
株式市場は結局のところ、『長期的な傾向』に収れんするものです。
これを『平均への回帰』といいます。

 

 

 

 

 

あなたの目の前に今「見えているモノ」が大事なのではなく、
心と頭を研ぎ澄ましてイメージしないとなかなか「見えてこないモノ」= 株式市場の長期的な傾向こそが重要なのです。

 

株価が下がり続けたりすると、
わたしもあなたも落ち込みます。

でもそれはあなた自身が大きく「しゃがむ」ことであり、しゃがめばしゃがむほど、その先の期待リターンは高くなります。

 

もしも長期、分散(積立)、低コストを旨として投資を始められようとしているなら、あなたが今しようとしているのは間違いなく「正しいやり方」です。

しかし、正しいやり方の効果がすぐに現れるとは限りません。

ちょっと哲学的ですが、真実なのです。

 

カテゴリ:投資家の感情リスク

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