35歳会社員、一発逆転ではなく、360発逆転の思考こそ「つみたて投資」です
2022年1月26日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
えー、断言しましょう。
資産形成とは、
お金持ちの人がやることではなく、
お金持ちになろうとする人が取り組むべきことです。
資産を(これから)形成する、わけですから(^^)
フツーの会社員の人が
忙しさにかまけて
入ってくるお金の分だけ漫然と支出を続けてしまい、
リタイア時に
「あれ?手元にお金があんまりないよ。」
になってしまわないよう、
毎月残るお金の一部を
『未来の消費』のために貯め → 増やしていく行為。
つみたて投資は資産形成の強力な「手段」となります。
往々にして毎月カツカツで、
自分の生活に閉塞感を抱いている人ほど、
虎の子の100万円 ⇒(一気に)1,000万円!
〃 200万円 ⇒ ⇒ 3,000万円!のような
『一発逆転』の発想に陥りがちです。
たとえばナスダック100指数の、
一日当たりの値動きの2倍程度を目指す
「レバレッジ・ナスダック100」のような、
先物を用いたブル型ファンドを買い付けたりすることです。
でも上記は残念ながら、
資産形成というよりは
短期的・資産膨張思考(投機)に近いと思います・・。
今、コロナ禍で精神的にまいっている人。
転職しようかどうかで迷っている人。
自分のこれから(将来)を考えると、
「あーあ」と電車の中で思わずため息をついてしまいそうな人。
ちょっと深呼吸してみませんか?
まだ若いあなたに
共通して備わっている最大の資産とは?
【時間】です!
この貴重かつ固有の資産は
誰からも邪魔されず、
また誰にも侵食されることはありません!
将来いくらお金が用意できるだろう?とか、
同い年の友だちの年収額とか、
公的年金の行く末とかを気にし過ぎるより、
100万円 ⇒ 1,000万円のように、
エイヤー!っと
一気に向こう岸に跳ぼうとしなくてよいのです。
毎月コツコツお金を積み上げる・・
360発逆転の発想とは、
まさに360ヵ月(30年)をかけて資金を積み上げていく連続行為です。
なんだか最近、株式の雲行きも怪しいじゃないですか?」
そうなのです・・。
アメリカの株式市場、
特に「ナスダック総合指数」は不安定な値動きとなっています。
直近の高値から20%、25%と調整する可能性も出てきました。
でも、仮にあなたが今35歳で
65歳まで「つみたて投資」を続けるなら、
特につみたて初期の頃の下落相場は『千載一遇のチャンス』になるかもしれません。
〇 山田さん(一発逆転思考の人)
ポン!とアメリカ株式ファンドを100万円分買いました。
アメリカ株式 → マイナス25%
→やられた!
→自分の資産も25%減った!
となります。
ところが、
〇 山本さん(360発逆転思考の人)
アメリカ株式ファンドを今月2万円分買いました。
アメリカ株式 → マイナス25%
→やられた?
来月も、その次の月も
変わらずアメリカ株式ファンドを2万円分買い続けます。
〃
〃
10ヵ月続けて、
計20万円分アメリカ株式ファンドを買っても、
アメリカ株式 → マイナス25%のまま。
→やられた?
にはなりません・・。
「投資信託そのものの成績」と、
山本さんの「つみたて投資の成績」はまるで『異なる』ためです。
それに山本さんは(山田さんと違って)
360ヵ月分の投資のうち、
まだ「10ヵ月分」しか投資を実行していません。
10/360
こんな段階で、儲かったか損したかを断言できますか?
いっぽうの山田さんは
アメリカ株式ファンドを「いくらの価格」の時に買ったのか、
すでに判明しています。
反対に山本さんは、
実に360ヵ月(30年)をかけて、
アメリカ株式ファンドを「いくらの価格」で買ったかの答え合わせをするわけです。
それが「つみたて投資」。
仮に10ヵ月間つみたてを続けて、
アメリカ株式 → マイナス25%のまま。
でも、このとき、
「やられた!」と思うよりは、
「しめしめ」とひとり微笑みながら、
積み立てを続けるべきだとわたしは思います。
特につみたて初期の4、5年で
積み立てをしているファンドが大きく下がってくれれば、
より多くの量(口数)が買える
まさに「仕込みの時期」になり得るためです。
たしかに私たちをめぐる周りの情勢は
「きびしい」ものがあります。
一筋縄ではいかず、
5年後、3年後すら見通すことは難しい時代です。
ですが、生きていく限り
【時間】は等しく与えられるわけです。
自分がコントロールできること
自分が工夫できることに集中して、
【時間】を味方につけてみませんか?
つみたて投資は、
一発逆転ではなく、
360発逆転を目指す「深遠な発想」なのです。
カテゴリ:つみたて投資