投資信託あれこれ

個別株と株式ファンドがまったく違う投資対象であるように、個別の債券と債券ファンドもまったく異なります

2022年1月14日


こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

本日はふだん地味で目立たない、
債券ファンド、特に「債券インデックスファンド」のお話です。

先に「株式」に話を振りますと、

ひとつの株式(個別株)を選ぶ投資と、
株式ファンド、
特に「株式インデックスファンド」への投資は、

「まったく別物だなあ・・」

とご理解いただけると思います。

 

 

 

〇 個別株・・「集中」
〇 株式インデックスファンド・・「分散」

 

ですから。

 

個別株の「配当金」は
手元にもらうのが目的ですが、

株式インデックスファンドの「分配金」は?
最近、もらいましたか?

 

実は今、
株式インデックスファンドの「分配金」は存亡の危機に立たされています。
(多くの株式インデックスファンドがもはや「分配金」を出していません)

 

税金を支払って
わざわざ「おまけ」の分配金をもらうより、

それをファンド内部で「再投資」したほうが複利の効果が高まることに、皆気付いてしまっているからです。

 

 

次に「債券」です。

「債券インデックスファンド」を目にすると、
多くの人が「個別の債券」と混同してしまっています。

両者はまったく『別物』です!

 

※ ここからは、
国・地域、通貨の分散も施してくれる
「先進国債券インデックスファンド」を例に挙げてお話ししましょう。

まず、株式と同じように、

 

〇 個別の債券・・「集中」
〇 債券インデックスファンド・・「分散」です。

 

 

たとえば
三井住友トラスト・アセットマネジメントが運用する『外国債券インデックスファンド』では、

日本を除く世界主要国22ヵ国の国債、
「766銘柄」を保有しています(月次レポートより)

 

個別の債券では
「利息」(インカムゲイン)を手元にもらうことが投資の主な目的です。

ところが、
「先進国債券インデックスファンド」、

 

具体的には「eMAXIS Slim 先進国債券インデックス」などは(ナント)「分配金」を一度も出していません。

 

 

 

 

「えっ、なんで?」と思われるかもしれませんが、

ファンド内の、
個々の国債から生まれる利息は
受け取らずにファンド内で「再投資」して、

運用資産を膨らませるほうが利口であるという考え方が浸透してきたためでしょう。

 

三井住友トラスト・アセットマネジメントの
『外国債券インデックスファンド』に話を戻しますと、当該ファンドが2001年2月に運用をスタートしたとき『中央三井外国債券インデックスファンド』という名前でした。

わたしはこのファンドを
一時期買っていたので、よーく覚えています。

 

当ファンドは年1回の決算で、
過去21年の運用の中で分配金を7回程度出しています。

そして「外国債券インデックスファンド」の基準価格は?

1月13日現在、22,744円です。

 

 

分配金というインカムは除いて考えると、
当ファンドは21年をかけて、
その価値がおよそ2.27倍になったと云えます。
(年率でいうと おおよそ4%)

 

ちょっと出来過ぎです!

 

 

 

そもそも『先進国債券インデックスファンド』は、

ファンドが内包する何百という
国債の利息収入(インカムゲイン)をほとんど受け取らずに、

わざわざファンド内で再投資して、
ファンドそのものの『値上がり益』(キャピタルゲイン)を得ようとする投資対象なのです。

 

個別の債券商品とは
設計思想そのものが異なりますね。

ちなみにわたしは、
「外国債券インデックスファンド」
       ↓
「SMT グローバル債券インデックス・オープン」と変遷して、

今は「eMAXIS Slim 先進国債券インデックス」を積み立てています。

 

 

 

 

今年(2022年)はFRBが「利上げ」に踏み切ると見られており、
『長期金利』が上昇する可能性大です。

すると国債の価格が下がって
「先進国債券インデックス」にネガティブに作用すると見られます。

しかし、先進国債券インデックスの中身は「変遷」します。

 

 

長期金利が上昇したとしても、
先進国債券インデックスが保有する債券もまた、時間をかけて『利率』が高めの国債に置き換わっていくわけです。

 

仮に数年をかけて
物価上昇率と名目金利(長期金利)が同じくらいになれば、
あるいは、物価上昇を上回る名目金利となれば、

国債から生じる利息収入を再投資することで
リーゾナブルな収益が期待できるのではないでしょうか。

 

何より債券は株式と異なる値動きを示すことが多々あります。
リスクを中和させる効果こそ、債券の役割といえるでしょう。


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