ジョン・C・ボーグル氏のこの言葉で、ビール3杯くらい飲めそう(^^;
2022年1月8日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
「ボーグルヘッド」と呼ばれる投資家の人たちが、
ジョン・C・ボーグル氏
(バンガードグループ創業者)に敬意を表するため、
年に1度、全米各地から集まってきます。
これが、
『ボーグルヘッド・カンファレンス』。
先日、こちらの記事でもご紹介した通り、
日本でも「ボーグルヘッズ」(Bogleheads®)日本チャプターが誕生しました。
また少し前になりますが、
『ウォール・ストリート・ジャーナル』の
以下記事でもBogleheads®について解説がされていました。
わたしが興味を惹かれたのは
ボーグル氏が生前、
個人資産のおよそ半分を『株式』で、
残りの半分を『債券』で保有されていた。という事実です。
ボーグル氏は
次のように語っています・・。
半分の時間は
なぜ株にこれほど多く投資しているのかと考えて過ごし、
もう半分の時間は
なぜ株にこれだけしか投資していないのかと考えて過ごす。
んー、
なんと含蓄に富んだ言葉でしょう。
まさに言い得て妙!
かの偉人、
ジョン・C・ボーグル氏さえ
「資産配分」について真摯に悩んでおられたわけです。
いわんや一介の運用者ときたら・・。
上記のことばは、
私たち投資家にとって、
自分にフィットした「資産の配分」、
転じて、自分にフィットした『リスクの許容度』を見つけることが、いかに難しいかを物語っています。
たとえば、
市場がだらだらと下がり続け、
明るい話題を探すのが困難なときなど、
『なぜ株式に、これほど多く投資しているのか?』と、ホントに思ってしまうもの(-_-;)
逆に、
マーケットが右肩上がりの快進撃を続け、
すべてが順調に運んでいるときは、
『なぜ株式に、これだけしか投資していないのか?』
と自問自答してしまうものです。
「心のあり様」を変化させてしまう生き物なのです。
そこから脱却して、あなたはあなたの「波乗り」を演じるべきでは?
??
私たち投資家は、
誰もが一介の『サーファー』です。
どの「波」に乗るかは自分で決めます。
レバレッジNASDAQ100のような『超大波』に乗って、
もしも合っていないと感じたら、
全世界株式のような『大波』に乗り換えればいい。
また楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)のような『中波』がちょうどよいと思うから、それに粛々と乗り続ければよいのです。
どの波が正しい。という概念はありません。
あなたに合った『波』が粛然と存在するだけなのです。
私見ですが【株式50%・債券50%】という資産配分は、
人の恐怖や欲望を
絶妙に調和させてくれる存在に思えます。
なんと言いますか、
棚の上にポンと置かれた超越した資産配分に映るのです。
<ザ・中庸の道!>
そしてボーグル氏は、
「長く投資を続ける上では
そんな「達観」が求められるんだよ」と言いたいがために、
わざわざ上記ことばを
おっしゃっていたように思えるのです。
そんな思考の綾をたどっていると
ビール3杯くらいは飲めそうな感じになりますww
『ボーグルヘッド・カンファレンス』についは、
水瀬ケンイチさんの下記記事が詳しいですよ。
【米国バンガード訪問レポート(その4) 全米からインデックス投資家が集まるイベントに参加して考えたこと】
カテゴリ:投資の発想法