つみたて投資

つみたて投資の『デメリット』は? 勘違いしやすい4つのポイントを抑えよう! パート1)

2021年10月24日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

この世に完璧なものは存在しません。

当クリニックでは
投資の実行法として「つみたて投資」をお勧めしていますが、

この『定時・定額』と呼ばれるリスク資産の買い方にも、
(もちろん)デメリットが存在します。

 

1.つみたて投資で、リターンが高まるわけではない。
長期ではむしろ(一括投資に比べて)不利になる可能性が高い。

 

あなたが鉄壁のメンタルをお持ちで
「絶対20年はファンドを売らない。
しかも全世界株式のインデックスファンドをストロングホールドする!」

という意思をお持ちだとしましょう。

しかも今、1000万円
超長期で寝かせておけるお金がある。

 

この場合、理屈でいえば、
あした1000万円分
全世界株式インデックスファンドを買い付けるのが『正解』です。

 

 

なぜなら、
「1000万円のリスク資産」を持った状態で、
もっとも長い「投資期間」を獲得できるからです。

 

『お金を増やす方程式』は、
「投資元本」×「利回り」×「投資期間」ですから、
できるだけ早く「大きな投資元本」を入れて、
できるだけ長く「投資し続ける」のが最強です。

 

つみたて投資だと、
たとえば投資元本1000万円に到達するまで「時間」がかかってしまいます。

 

でも、です。

 

 

そもそも若いときは、
長期で置いておける1000万円なんて持っていませんよね。

若いときは、
毎月の収支から(なんとか)
つみたて投資にお金を回すというサイクルで生きているわけです。

これを『フローの人』と呼びます。

 

『フローの人』にとって、
毎月3万円とか5万円でつみたて投資を続けるのが、現実的な選択です。

また仮に、
長期で置いておける1000万円を今、お持ちだとしても、
あなたに投資の経験がさほどなければ、

わたしは「一括投資」をお勧めしません。

 

理屈的には(一括投資が)正解であっても、
あなたのメンタルに「正解」とは限らないためです。
「ゼロ円」からリスク資産1000万円にいきなり飛躍することは、投資ビギナーにとって立派なアドベンチャーであります。

 

(わたしは仕事柄、その失敗事例をいくつも知っています。)

 

「1%」でも高い結果リターンを目指すのが個人の資産運用ではなく、「1年」でも長く運用を続けられる『メンタル獲得』こそが個人の資産形成のかなめ。

 

 

 

万が一にも投資を中途で止めてしまうリスクを減らすため、
リスク資産を(慌てず)積み上げることを優先させましょう。

(たとえば)上記例で云うなら
20万円×50ヵ月などの『拡大つみたて』をお勧めします。

 

2.つみたて投資は投資対象の価格推移によっては
(長期で続けても)マイナスになり得る。

 

こちらをご覧ください。

 

画像元:半値になっても儲かる「つみたて投資」 (講談社+α新書)
星野泰平(著)

 

あなたが積み立てた投資信託は
前半はどんどん上がっていき、
(しかし)後半はどんどん下がっていきました。

(もし)一括投資をしていたら、成績はどうなりますか?

±ゼロです。

 

ところがつみたて投資の場合、
成績は・・?
マイナス27%弱になります。

 

上図ではつみたて期間は10年となっています。

が、仮に株式インデックスファンドに投資を行って、つみたて期間「20年」でも、上記のような価格推移になる可能性は決して「ゼロ」ではありません。

 

 

大いに上がって、
大いに下がってしまったままだと、
つみたて投資のリターンは『マイナス』になってしまうのです。

 

もちろん、
投資を行う「時間の尺度」をどう取るかで見える景色は違ってきます。

 

 

上図のつみたて期間が仮に20年で、
今まさにマイナス27%弱になっているなら、
つみたて投資を延長することが「解決策」となります。

 

大きく下がったままではありますが、
相当の「量」(ファンド口数)を貯め込んでいる状態ですから、

ここから少しファンド価格が上昇するだけで、
つみたての成績は大きく違ってきます。

 

ひとつだけ確かなこと。

それは、つみたて投資は
長期にわたって投資をし続けないと、
効き目が出てこない手法なのです。 

続く・・)

 

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