バランスファンド

楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)株70:債券30は、少し早く走りたい人にとっての黄金比率?

2021年8月13日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

ここに来て、
楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)」が順調にその純資産額を伸ばしています。

 

画像元:月次レポート「楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)」

 

上記、青の帯(おび)純資産総額の推移なのですが、

新型コロナウイルスが流行し始めた頃から
上昇カーブが一度上がり、
今年(2021年)に入ってまた上昇カーブが加速しています。

 

おそらく、楽天証券等に新規に口座を開いた若い投資家の一部が「コストが低い」「バランス型の金融商品」を求めた結果、当該ファンドの純資産が伸びているのでしょう。

 

(※注 この「楽天・インデックス・バランス・ファンド」シリーズは、SBI証券、マネックス証券、auカブコム証券、PayPay銀行等でも購入できます。)

 

 

 

直近3ヵ月で見てみましょう。

「楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)」の4月30日現在、
純資産額は前月比+10.92 億円

5月31日現在)
前月比+13.41 億円

6月30日現在)
前月比 +7.28 億円と推移しています。

 

当該ファンドの7割は
「全世界株式」への投資、
バンガード社の全世界株式ETFを買い付けています。

残り3割は「全世界債券」への投資、
バンガード社の全世界債券インデックスファンドを買い付けています。

 

画像元:楽天投信投資顧問

 

少しだけ昔話です・・。

2007年に「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」が登場した際、株式:債券の『配分比率』は 50:50 でした。

今から振り返るとこの比率は多くの日本人にとって、「標準の型(かた)」となるポートフォリオであったといえます。

 

つまり、あなたがそれなりのリスクを負うことにYESであるなら、

 

〇 ふつうのスピードで走る
株式:債券=50:50
(リーマンショック時およそ35%のマイナスでした)
〇 少し早めに走る
株式:債券=70:30
(リーマンショック時およそ42%のマイナスでした)
〇 けっこう早めに走る
株式:債券=100:0
(リーマンショック時およそ50%のマイナスでした)

 

という『配分比率の選択肢』があるでしょう。

 

 

ちなみに早く走れば走るほど、
躓いたときの「マイナス幅」も大きくなってしまいます。

わたしは日本人の投資家分布を
「リスク耐性」で見た場合、
『株式:債券=70:30』がフィットする人は意外に多いと感じています。

 

現在は「株式オンリー100%」が全盛ですが、
上昇相場の影響もあり、
自身の身の丈以上に『早く走ろうとしている人』が多い気がします・・。

 

シンプルな思考で、
・特定口座    株式:債券=70:30
・つみたてNISA  株式:債券=70:30
とし、
窓口は異なっても、
同じ資産配分の『カタチ』で揃えてあげる。
というルールを持てばよいのです。

 

 

ひとつ注意点なのですが、株式と債券を、
別々のファンド、別々のETFで『組み合わせる』ことに固執すると、

 

〇 つみたてNISAという窓口では
そもそも「債券の金融商品」がないために、
運用資産全体で、株式:債券=70:30 をキープするのがかえって煩雑になったりします。

 

こういうケースがあるからこそ、
バランスファンドの『出番』なのです。

 

特定口座「楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)」
つみたてNISA「楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)」で揃えてあげれば、シンプル簡潔すっきりします。

 

 

 

 

実は今日のコンテンツは
先月のカウンセリングをアレンジしているのですが、
相談者さまがその際、「企業型の確定拠出年金」について呟かれていました。

 

 

・カンさん。
・うちの会社(企業型DC)はもちろん「楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)」なんてないですし、
・バランスファンドといっても、
『DCバランス30、50、70』みたいなモノしかありません。

 

実は上記の「DCバランスシリーズ」
多くの企業型DCの商品ラインナップがそうであるように、
一世代、二世代古いタイプのバランスファンドなのです。

 

「DCバランス70タイプ」は、
株式:債券=70:30そのものなのですが、

・日本の株式、日本の債券の比率が異様に高く、
・新興国の株式、債券の組み入れは「なし」というタイプです。

 

わたしは上記ケースにおいて、
相談者さまに以下のソルーション(解決策)をご提案しました。

その会社では、そもそも新興国の投資信託が存在しないため、

 

1.「DCバランス50」をあえて採用します。
これは 株式:債券=50:50。
2.そして「外国株式インデックス」を組み合わせます。

 

つまり、企業型DCの毎月の掛け金内で
「DCバランス50」を50%配分
「外国株式インデックス」を50%配分という『混ぜご飯』をするわけです。

 

 

 

すると、
企業型DCの毎月の『配分比率』は、
株式:債券=75:25 となります。

しかも「外国株式インデックス」を毎月50%買っていくので、『合成ポートフォリオ』内における日本の円資産割合はだいぶ小さくなり、グローバル分散に近づきます。

 

上記はあくまで
その相談者さまにとっての「最適解」ではありましたが、

 

・特定口座   株式:債券=70:30
・つみたてNISA 株式:債券=70:30
・企業型DC   株式:債券=75:25 というふうに、

 

資産配分のカタチをおおむね揃えるようにしたわけです。

 

7割:3割の比率は少し早く走りたい人にとって
意外と黄金律の資産配分なのかもしれません・・。

カテゴリ:バランスファンド

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