インデックス投資全般

インデックスファンドのファンドマネージャーは、日経CNBCに呼ばれたりはしません

2021年7月13日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

アクティブファンドには『ロマン』があります。

アクティブファンドを保有するあなたは、
運用チームのポテンシャル(可能性)にお金を託すわけです。

いっぽうのインデックスファンドは?

『市場平均』(ベンチマーク)と同じ値動きを目指すだけです。

インデックスファンドの保有者は
少々退屈でシンプルな乗り物に乗っており、
「まあ、なんとか時をやり過ごそうか」という気になっています。

 

でも、です。

インデックスファンドを運用する人たちは
決して退屈ではありません。

インデックスファンドの『ファンドマネージャー』には、
けっこう緻密な作業が求められます。

 

 

ちょっと想像してみてください。

インデックスファンド内には日々、
不規則に、
さまざまな投資家の【お金】が入ってきて、

また毎日毎日、
さまざまな投資家の【お金】が、
ファンド内から出ていくわけです。

 

そのお金の量やリズムを、
運用会社の側でコントロールすることは出来ません。

 

 

インデックスファンドの『運用チーム』のお仕事は、
前の日に受け取った
「イ・ファンド買いたいです!」
「イ・ファンド売りたいです!」という【注文内容】を、

当日実際に発注することにあります。

 

 

たとえば、
トピックス(東証株価指数)との連動を目指す「インデックスファンド」であれば、

前日の注文内容を見ながら、
トピックス(東証株価指数)との連動性を崩さないように、

 

たとえば「500銘柄の株式について
これだけの分量を、ここで、こんなふうに買い付けよう。」とか、
「390銘柄の株式について、
これだけの分量を、こことここに分けて、こんなふうに売っていこう」と、
随時【計画】を立て、それを実行に移していきます。

 

 

・・言ってしまえば、毎日毎日、
上記作業の繰り返しなのです。

 

ちょっとテクニカルな話ですが、

インデックスファンドは
1日に1度しか『値段』が付きませんから、

 

日中、株価が高いときに、
どっと大量の株式を買い付けてしまい、
その日の指数(例:トピックス)と乖離が生じたりすると、
「嗚呼、買い方と、買うタイミングを間違えた!」と、困ったことになってしまいます。

 

 

米国では、
インデックスファンドの存在感が年々増しており、
実際、マーケットが閉まる直前の売買が急増しているそうです。

 

(多くのインデックスファンドが市場との『連動性』を崩したくないために、市場が閉じる直前に売買を集中させるわけです)

 

ウォール・ストリート・ジャーナルの記事
NY証取、最大の山場は取引終了前の数分間』を読むと、

インデックスファンドの「ファンドマネージャー」は、

右手にファンドへの資金流入、
左手にファンドからの資金流出を睨みながら、

いつも市場平均との『連動性』をモニタリングしている、職人さんのような気がしてきます。

 

具体的には、
決して二度塗りが許されない左官屋さんのように、
緻密な作業を日々こなしているのです。

 

さらに言えば、
大手運用会社であれば、

ひとりの「ファンドマネージャー」が、何十本ものインデックスファンドを運用しているため、作業の効率性、スピードも要求されるわけです。

 

正直言って、
インデックスファンド運用のお仕事は
アナログな積み上げ作業の連続です。

 

そこには
「アクティブファンド」のような華やかさはありません(><)

 

「いやあ、
2020年後半からの運用には
神がかり的な、目覚ましいものがありました!」

 

とキャスターの人に言われながら、

インデックスファンドのファンドマネージャーが
日経CNBCに登場したりすることも(まず)ないでしょうww

 

 

〇 毎日毎日同じことを
〇 同じ正確さでもって
〇 コツコツこなしていく・・、

そんな仕事なのです、
インデックスファンドの「ファンドマネージャー」さんって。

あなたはそういう人たちに
『大切なお金』を託しているのです。

 

〇 参照コンテンツ
三菱UFJ国際投信 ブロガーミーティング(19年6月)
インデックス運用のあれこれ

インデックスファンドのファンドマネージャーが、日々どんな工夫をして運用を行っているかが分かりますよ。

カテゴリ:インデックス投資全般

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