投資家の感情リスク

あなたのお母さんを金融機関の営業からレスキューする方法

2021年7月1日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

以下、わたしの肌感覚です。

『分水嶺』はおそらく64歳、65歳くらいだと思います。

「えっ?」

 

・有店舗の金融機関で
・対面で話をしてくれたほうが
・安心して金融商品を購入できると感じる人の割合が、
64、65歳以上で増えてくるのです。

 

(※あくまで個人的な経験知です)

ちなみに
IFAを通じて投資信託、劣後債などを購入している人も、
64、65歳以上が多いと感じます。

 

そもそも過剰な営業が必要な金融商品に、
ろくなモノはありません。

 

どんな商品・サービスでも
それがほんとうに良いものなら、
熱心な営業をしなくても世の中に広まるはずですから。

 

既存の金融機関は
人の心のひだに忍び込むのが上手いです。

以前、年配のお客様がカウンセリングの中で、
次のようなことを言われていました。

 

「その証券会社の○○さんは、
とにかくわたしの話を
よーく聞いてくれたのよ・・。」

 

これって大きい (-_-;)

 

仮にこのお客様のお名前を横山さん(仮名)としましょう。

 

 

横山さんは現在、お子さん達と離れて暮らしています。
(子どもたちが帰ってくるのは正月のみ。)

営業マンの人が
子どもの話、孫のこと、
自分の病気や、将来のこと、

まあ、とにかくいろいろなことをよく聞いてくれるのです。

 

ズバリ申し上げますが、

金融機関の営業パーソンは
お客様の話を聞くのが仕事です。

 

聞いてもらっているほうは、
自分が話せた分だけ気持ちがラクになり、
また、自分の不安に『共感』してもらえたため、
何かしら『お返し』をしなくては・・と思ってしまいがち。
(そこが、向こうの狙いなのです。)

 

 

また、横山さんは
そんなに娘さん、息子さんと連絡を取らないため、

子どもたちとお金のこと全般、投資、金融商品のたぐいの話をする「機会」がありません。

 

いわば親子間の
『コミュニケーション不足』を
金融機関(営業員)がうまく利用している面が否めないのです。

 

 

誤解を恐れずに言いますと、その営業パーソンが
わざわざ『自宅』まで来てくれている時点で彼ら・彼女らは、

自身が売りたい金融商品を
3種類は携えていると思って間違いありません。

 

息子さん娘さんは、← あなたのことですよ。

お忙しいとは思いますが、
不定期に親御さんに「連絡」を取るよう努めましょう。

 

そして、
何かの話のついでに、
「お金とか大丈夫?」
「ヘンな勧誘とかない?」
と、
何気に聞いてあげることが大切なのです。

 

 

これはわたしの邪推ですが、

もしかすると横山さんは
営業パーソン(女性)の姿に、
どこか娘さん(あなた)を重ね合わせているかもしれないわけで。

あるいは、
営業パーソン(男性)の姿に、
息子さん(あなた)を重ね合わせている・・。

 

たとえば、です。

お母さんに電話をした際、

銀行、証券、保険会社から
商品の「パンフレット」を受け取っていることが分かっても、

 

「お母さん、
どうしてそんなものもらったの!」

 

と、感情的になってはダメです。

 

 

(まずは)お母さんの自尊心を
傷つけないよう、
よーく話を聞いてあげましょう。
~親子ゆえに、
互いに感情的になりやすいので、ココ要注意。~

 

また、お母さんが
その商品を断るのに、
直接営業パーソンに言いにくそうだったら、

娘さん、息子さんであるあなたが、

 

「間に入ってわたしがその人と話をしてあげようか。」
と聞いてみてください。

 

 

お母さんも、

「とにかく娘がダメだって言うんです」
「ファイナンシャルプランナーの人がダメだって言うんです」
というように、

第三者を擁立しながら
「○○がどうしてもって言うんです」という形なら、断りやすいのです。

さあ、
今晩あたり、
久しぶりに電話してみませんか?

 

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