投資の発想法

無念!という叫びが減少した世界で、経済が発展しないわけがありません

2021年6月27日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

わたしは毎日「散歩」をします。

その散歩途上にあるのが
薬師寺というお寺さんです。

 

 

手を合わせて拝んでいると、
たまに時を超えたような感覚になります。

そして
「昔の人はどんな思いで拝んでいたのだろう?」と想像します。

きっと
「無念」の連続だったのでは・・。

 

身分制の世の中では
四方に見えない壁があります。

どこに住むかどんな職業に就くのか、自由がありません。
理不尽な為政者の振る舞いにも文句は言えません。

経済的にも貧しく
ときに飢饉が起こり
人ひとりの一生は今よりうんと短いものでした。

誤解を恐れずに云えば、

どうしようもない貧しさ、
世の不条理さこそが、
今日の『宗教』を育てた要因とも云えるわけです。

 

(無念です、どうにもなりません、
助けてください、支えてください。
せめてあの世では平穏でおらせてください!)

 

 

ところで、

「もう経済成長は望めず、投資をしても報われないのでは?」という声を時々耳にします。

私たちは地球の資源を利用して、
テクノロジーを発展させてきた歴史を持ちます。

したがって、
地球の資源、太陽エネルギーの量以上には成長できない!という不安がつきまとうわけです。

また、すでに
画期的な技術はおおかた出尽くしたと言う識者の方もいます。

 

わたしは逆に
経済の発展がこれほど楽観視できる時代は
今をおいて他にないと思っています。

身分制もなく、
豊かさを否定するイデオロギーもなく、
公衆衛生は発達し、

技術の進歩をこんなにも多くの人が享受し、

 

何億という人間が、
「もしかすると私たち、ワンランク上の生活が送れるかも?」と思えた時代って、今まで、ありましたでしょうか?

 

たしかにさまざまな利害対立、紛争などは存在します。
しかし大規模な戦争が起きず
独裁国家がこれほど少数派となり、

ヒトやモノ・サービスやお金が、
これほど自由かつ広範に行き来できるようになった時代はありません。

 

地球全体で見れば、
人の暮らしの『平均値』は格段に上がっているのです。

 

もちろん資源の枯渇は深刻な問題です。

(正直に言って
地球という『生態系』にとっては
人類が滅亡することがもっとも理想的な環境でしょうから。)

私たちが地球に迷惑をかけ続けているというのは事実ですが、
それでも新しいテクノロジーが
「共生」の課題に対して一定の解決策を生み出す可能性があります。

 

最後に、
人の『探求心』にも枯渇は起こるのでしょうか?

物事を究めようとする心、
もっと上へという向上心、

未踏の地に足を踏み入れたいというあくなき好奇心は、
そう簡単に廃れないとわたしは思います。

 

 

人は(これまでもそうでしたが)
これからも、
何度でも既存の限界を乗り越えていくことでしょう。

いざとなれば
人は地球外に移住することになります。

 

「人間ってもともとどんな感じだったの?」と、
宇宙のコロニーから
地球を眺め呟く人が(やがては)出現するわけです。

 

そんなにやわではないのですよ、人という生き物は。

 

1850年のイギリスのスミスさんも、
1970年代のアメリカのディーンさんも、
2000年初頭の台湾の郭さんも、

「株価はもう上がらないんじゃないか・・」
と心配していました。

2021年の『あなた』はどうでしょう?
今一度自問自答してみる価値がありそうです。

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