3種の全世界株式インデックスファンドを比較しよう(Slimオール・カントリー、ニッセイGDP型、Slim 3地域均等)
2021年6月21日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
ちょうど1年前に設定された、
<購入・換金手数料なし>ニッセイ世界株式ファンド(GDP型バスケット)を覚えていますか?
国内株式、先進国株式、新興国株式への配分割合を、
国・地域ごとの名目GDP(国内総生産)総額の「比率」に基づいて決定します。
年に1回『基本投資比率の見直し』を行うのですが、
昨年の11月にその見直しが実施されたようです。
画像元:ニッセイアセットマネジメント
ところで当該ファンドと、
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は
ともに『全世界株式型インデックス』ですが、
国・地域の基本投資比率がけっこう違います。
Slimオール・カントリーのほうはこんな感じ。
画像元:三菱UFJ国際投信
そしてもう一つ、
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)です。
こちらは
国内株式、先進国株式、新興国株式を
1/3ずつ『等分』で組み入れます。
3つの投資対象をホントに33.33%ずつ持つわけで、
竹で割ったようなシンプルさを有しています。
これら3つの全世界株式型インデックスファンドの
直近1年の成績はどうなっているのでしょうか?
画像元:ヤフーファイナンス
青がニッセイ世界株式、
ピンクが Slim オール・カントリー
黄緑がSlim 3地域均等型 です。
意外にも?『ニッセイ世界株式ファンド』がもっとも成績が良いですね。
短い期間ではありますが、
この1年は指数ベースで見ると、
新興国株式が先進国株式よりパフォーマンスが良かったため、このような結果になっています。
逆に、日本株式(TOPIX)は、新興国、先進国株式に比べてパフォーマンスが劣ったため(それでも大幅なプラスの成績ですが)、『3地域均等型』の成績が3位になっています。
長い目で見ると、大きな成績の違いが生じると思いますか?
わたしは思いません。
たしかに国・地域の『配分比率』は異なりますが、
各ファンドが結局のところ「何に投資を行っているか」、
つまりは日本、先進国、新興国株式の、
どんな銘柄を持っているかという『保有銘柄』は同じであるわけです。
(日本、先進国、新興国株式を「仕切る位置(割合)」が異なるだけ。)
ただし、もっとも価格変動の振れ幅が大きくなるのは『ニッセイのGDP型』でしょう(今後も順当にいけば「新興国株式」の組み入れ比率が最も大きくなるためです)
これは長期でつみたてを続ける者にとっては
市場の低迷をある程度織り込めば、
「口数」を稼ぐ機会が豊富にあり得るということでもあります。
カテゴリ:インデックス投資全般