FPにとってハピエスト・モメントはいつ?
2021年6月8日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
どんな仕事であれ、
お客様に選ばれないと収益は上がりません。
どうしたら潜在のお客様に気付いてもらえるか・・
そればかり気にしているのが事業主というもの。
もちろん、道玄坂下の交差点で無理やり声を掛けて、
「ワタシのことを選んでください!」と強制するわけにもいきません。
特定のサービスを誰から受けるのか、
それを決めるのはあなた自身であり、
そこには自由(Freedom)が担保されています。
(それが資本主義です。)
逆の立場から考えてみましょう。
自身でビジネスを切り盛りしようとすれば、
「選ばれ続けるためにはどうする?」
「何が必要・・?」を
常に自問自答することが求められます。
そういう意味で自営業とは
「じぶん・アップデート稼業」に近いところがあります。
タイヘンか?と聞かれれば、
そんなことばかりでもありません。
嬉しく感じる瞬間もあります(^^)
21年間この仕事(運用相談)をしていますと、
不定期にご依頼くださる相談者さまもおられます。
仮に樋口さん(仮名)としましょう。
樋口さんには、
2009年(初回)2014年(2回目)2021年(3回目)と、
三度カウンセリングをお受けいただきました。
ただ恥ずかしながら、
お名前を見てどんな人だったかは
パッと思い出すことは出来ないので、顧客データで検索をします。
樋口さんの場合も、
2014年(2回目)2009年(初回)の簡易カルテを見て、
まずは当時のことを思い出すわけです。
実際、画面越しに樋口さん(仮名)と再会すると、
・住宅ローンの残債2200万円強は、あと数百万円に。
・ご資産が順調に育っている。
・バリバリ働いておられた30代から、
老後のことを考え始める50代に・・。
時の流れを感じますね。
不定期に面談をお受けいただくことで、
相談者さまの人生時間の片りんに触れるような心持ちになります。
時は単に流れるのではなく、一瞬一瞬の積み重ねであると実感するのです。これこそ、この仕事の醍醐味(ハピエスト・モメント)です。
あるいは
運用スタイルの具体的なアドバイスについても(しばしば)時の流れを感じます。
あくまで一例ですが、
ポートフォリオを組まれる
より低コストのインデックスファンドへお引っ越し
というふうに、
インフラ環境が変化する中、
投資のスタイルを何度か見直すということも起こるわけです。
ただし、
根底にある『考え方』はまったく変わっていません。
それは、長期・分散・低コスト(LDL)です。
お客様の中には離婚を経験され、
その後再婚され、
あるいはご自宅を売却され、
お母様を亡くされ、
子どもさんの不登校や自身のリストラや、
思わぬ病気、お父様の介護、
震災、そして新型コロナウイルスなど、
さまざまな突発的出来事に遭遇しながらも、
懸命に資産管理を続ける姿が(何人も何人も)浮かび上がってきます。
一介のFPに出来ることは限られますが、
今後も面談を通じて、
夜ぐっすり眠れる資産運用のお手伝いをさせていただきたいと願っています。
カテゴリ:わたしのFP修行