20年ぶりの再会!しかしNさんが保有する投資信託の本数は112本に増えていました・・
2021年2月27日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
光陰矢の如し・・。
先日久々に、
中井さん(仮名)というお客様に
カウンセリングを受けていただきました。
ここではNさんと呼称しましょう。
Nさんとはナント20年ぶりの再会です(もちろん画面越しですが。)
思えば20年前、
まだ20代だったNさんに
わざわざ神戸の事務所にお越しいただいたのでした。
Nさんは当時から事業を営んでおり、
仕事の付き合い上、地元の銀行経由で
投資信託をいくつか保有されていました。
勧められた商品をなかなか断ることが出来ず、
またファンドの価格変動を始終気にされていました。
今持っているファンドを売り、
(また銀行に勧められては)新たなファンドを購入するという、
回転売買に付き合わされていたのです。
わたしからは、
・コストが大事です。
・組み合わせ(資産配分)が大事です。
・つみたてが大事です。
・投資をしていることを忘れるくらいがちょうど良いのです。
といったことをアドバイスさせていただきました。
現実問題として、
当時はシンプル投資を実践する方策が限られていました。
(インデックスファンドの種類が極端に少なかったため)
Nさんはソニー銀行で
外国株式など数種のインデックスファンドの積み立てを始められます。
Nさんは月30万円ほど投資信託のつみたてを励行され、
ファンドの運用資産だけで1億円を超えていました。
ただ、送られてきたご資産情報を拝見すると、
保有するファンド本数が・・
112本もありました。
「・・・・。」
具体的には、
先進国株式のインデックスファンドだけでも、
たわら
ニッセイ
Slimシリーズ
iFreeシリーズ
三井住友DC
日興のインデックスシリーズなど、
6つも7つも保有されている状態。
また、本数としては
インデックスファンドのほうが多いのですが、アクティブファンドも多岐にわたっており、
(資産額が1400万円相当ある日本株のアクティブファンドもあり。)
窓口となる販売会社は8社に分かれ、
運用会社の数だけで13社程度ありました。
詳しくお話を伺うと、
112本にもなった原因のひとつが
どうも『リ・バランス』のようなのです。
以下、Nさんのお言葉です。
必要なのはわかってるのだけど、実際自力ではリバランスが出来ない
どうしてかというと、
割合が大きくなったファンドを利益確定したり、
むかしの信託報酬が高いファンドを売るのも必要なんですが、
そうするとそこで課税されてしまう。
それでファンド資産が減ってしまうことに納得いかず、しっくりこなくて、
結果ダラダラ持ち続けて、ひたすら買い増しを続けてきた気がします
なるほど・・。
Nさんの手元の現金預金、
その他の投資対象、また会社への貸付金などを加えると、
すでに十分なご資産をお持ちの状態です。
(事業のほうも順調で毎年相応のキャッシュを生み出されていました)
わたしは今回のカウンセリングでは
いくつかの『ステップ』に分けて、
少しずつゴールに近づくべきだと感じました。
「まず、積み立てをすべて止めましょう。」と申し上げました。
今の雑多な資産状況を整理するためには、
一度立ち止まる必要があるとわたしは感じたのです。
実はNさんは、
今の混乱状況を収拾するカギは
「バランスファンド」にあることに気づいておられる様子でした。
再びNさんの言葉です。
バランスファンドはカッコ悪いと思ってました
素人とか、投資に触れ始めた人が選ぶものだと
初心者の、まだよく分からない人にはバランスファンドだって、そういうイメージを持っていたので自分には遠い存在でした
はい、お気持ちはよく分かります。
ただ、20年前と比べると、
バランスファンドの運用管理費用は劇的に低下し、またいつでも同じリスク量を背負えるという利点もあるのです・・。
次回に続く・・・)
※当記事はNさんご本人の了解を得て、書かせていただいています。
カテゴリ:投資信託あれこれ