金融機関にモノ申す

『Fアマゾン』が投資信託を売り始めたら・・

2021年2月26日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

昔から思っていることがあります。

それは
『アマゾンが投資信託を売り始めたら・・』ということ。

ここでは仮に「Fアマゾン」としましょう。
Fアマゾンの「F」は
Financeの「F」です。

つまりこの問い掛けは
『もしもアマゾンが金融サービスを始めたら・・』に通じます。

 



 

以前、こちらの記事で、
「お金の通り道になるためには、毎月の給与の受け皿となるのが近道です」というお話をしました。

Fアマゾンが金融サービスを提供するはじめの一歩は、
モバイル決済』への参入でしょう。

PayPayやメルカリと同じように、
銀行口座と紐づけアマゾンの「口座」内でお金を滞留させる・・。

アマゾン口座が
アマゾンで購入する商品の「電子決済の場」となり、
(もしかすると)給与の「受取口座」にもなり、そして投資信託も売り買い出来るようになる・・


そんな未来が訪れる可能性は大いにあります。


Fアマゾンで、
さまざまな投資信託が売られている様子をちょっと想像してみてください。

 



 

「この日本小型株ファンドを買った人は、
こんなファンドも購入しています!」という、
【レコメンデーション機能】は間違いなく入ってくることでしょう。


あるいは、
カスタマーレビュー機能】も標準装備するでしょう。


『ABC日本小型株ファンド』
こまつな

★★★★ 質、哲学、ファンド保有者の性向ともに良好

2021年8月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入

「ABC日本小型株ファンドを買ってもう3年になります。
これほどユニークな投資信託をわたしはこれまで見たことがありません。
長く保有したい人にはお勧めです!」

 

『ABC日本小型株ファンド』

BP3277  安易に考えるな。要注意。

★☆☆☆☆

2021年4月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入

「このABC日本小型株ファンドははっきり言って失敗だった。
思った以上に値動きが激しく、
とてもわたしの手に負える商品ではなかった。
リスクを甘く見積もるべきではない。
それに、毎月の運用レポートの文章がいかにもやる気なさげで・・・

↓続きを読む・・



フム。

このような情報ってもちろん読めたほうがいいですよね?



アマゾンという「生活商品メガ市場」から資産運用業界を見ると、金融商品ってまだまだ特殊だなぁと感じます。

金融商品は私たちの生活、
いや人生にも影響を与える商品なのに、
実際それを買っている人の『声』を拾う機会がほとんどない。


生命保険会社のサイトには果たして
保険商品の購入者(ユーザー)の声が上がっているでしょうか?

 

銀行、ネット証券、運用会社のサイトを見ても、
特定の投資信託の『ユーザーレビュー』というものを見たことがありません。



どんな年代の人が、
どれくらいの金額ベースで
どんなふうにその投資信託を買っているのか。
また、そのファンドの平均保有年数は何年くらいなのか?

そもそも、ユーザーが(良いにしろ、悪いにしろ)
その投資信託に対して
どんな『感想』を抱いているか・・

それがぜんぜん見えてこないのです。


わたしがFアマゾンに期待すること。

それは、
たとえば「ABC日本小型株ファンド」をクリックすると、

〇 そのファンドの保有者【人数】
〇 そのファンドの保有者【性別比】
〇 そのファンドの保有者【年代比】

〇 スポット購入と、つみたて購入者の【比率】
〇 スポット購入の場合の【平均購入金額】
  つみたて購入の場合の  〃
〇 ファンド保有者の【平均保有年数】


などの情報を一覧で示してくれることです。

 



 

もちろん「今は買わないけれど、候補ファンドとして保存。」というニーズにも応えて欲しい。

アマゾンというネット商圏から見ると、
投資信託は数多取り扱う生活商品の「ひとつ」に過ぎませんから、

投資信託という商品も、
他のさまざまなカテゴリー商品と自然につながるはずなのです。

 

たとえば一例ですが、
「中国小型株式ファンド」をクリックしたユーザーに、

『中国版シリコンバレー in 深セン 起業家奮闘記!』(書籍)が、当たり前のようにレコメンデーション機能で出てくるとか・・。



また、もちろん、
アマゾンで本を買った、電気毛布を買った、34型のテレビを買った。

そこに付いてきた『アマゾンポイント』を使って、投資信託を購入できる!ということもぜひ実践して欲しい。

 



ちょっと横道に逸れますが、
この1、2年の楽天証券の躍進を見ていると、

「ネット商圏」をうまく利用して潜在ユーザーに大いに回遊してもらい、
「共通のポイント蓄積」によって
その経済圏(ネット商圏)でより長く、より深く留まってもらう工夫が為されていると感じます。



が、ネット商圏を持っているのは
楽天グループだけではありません。

台風の目はアマゾンなのです・・。

おまけ)

今から10年後には『アマゾン・ロボFP』が登場して、
ファイナンシャルプランニングのコンサルティングを行っているかもしれません。
しかも、プライム会員には【無料】で!

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