確定拠出年金(iDeCo・企業型)

確定拠出年金の60歳未満引き出し不可は、例外事項があってもよいのでは?

2021年2月21日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

わたしは仕事柄、
他人のご資産状況を毎日のように拝見しています。

同じ確定拠出年金であっても、
iDeCo(個人型)はまだ運用資産額が「2桁」の人が多いです。
(たとえば60万円とか70万円とか。)

企業型の確定拠出年金では、
「3桁」のお客様もけっこうおられます。

250万円とか380万円とか。

iDeCoより企業型DCのほうが、
より早く広範に普及していったためですね。


いっぽう、
米国の確定拠出年金 401(k)プランでは、

『平均』を取っても
運用資産額が日本円でいうところの「4桁」、約1100万円もあるのだそう。

出所)フィデリティ投信
【DCコラム Vol.11】コロナ禍におけるアメリカのDC加入者の対応(2020年第2四半期データから)



 

 

第2四半期末の
401 (k) プランの平均口座残高は104,400ドル(約1,100万円)となり、第1四半期末から14%増加しました(しかし、前年同期と比べると2%減少)。


スゴイですね。

どうしてこんなに残高が多いのでしょうか?

 

1.401 (k) プランの歴史が長い。
2.そもそも年間の拠出限度額が大きい。
3.株式ファンド、あるいは株式を含んだバランスファンドで運用している人が多い。

 

特に2に関して云えば、
2021年の年間拠出限度額はなんと19,500ドルもあります。

ひと月当たりで1625ドル。
1ドル100円で見ても
月16.2万円あまり拠出の枠があるということ。


つまりは、
米国人の資産形成において
それだけ401 (k) プランの重要度が高いということです。

したがって401 (k) プランでは、
『早期の引き出し』についても例外規定を設けています。

 



 

再び、フィデリティ投信のコラムから引用してみましょう。

米国のルールでは、
DCからお金を引き出すと
その金額に対して所得税がかかります。

さらに、引き出し時の年齢が
59.5歳より若かった場合には、
本来の所得税に加えて10%のペナルティ税も課されます。

 


言い方を換えれば、『ペナルティ税』さえ払えば、
万一、非常事態に遭ったときなど、

確定拠出年金から「お金」を引き出せる、
つまりは『流動性』が確保されているということであります。

この『安心感』は意外と重要ではないでしょうか?

(わたしは日本の確定拠出年金でも、
60歳未満の引き出しについて、ペナルティ料を課すなどして
『例外的』に認めるべきだと思います)



 

先ほど、非常事態に遭ったときと記しましたが、

実は今回のコロナ渦など
まさに「非常事態」であり、
米国では以下の法律が新たに制定されています。

『コロナウイルス支援・救済・経済安全保障法』
(Coronavirus Aid, Relief, and Economic Security (CARES)

このCARES法をもとに、
早期引き出しの10%の「ペナルティ課税」が一定の条件下で免除されているのだそう。

素晴らしいですね。

人の根源ニーズに寄り添うことが「法律」には求められるのです。

 

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