お金は『資源』ですから、あなたが死ぬときにゼロになるのが理想でしょう
2021年2月17日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
お金 = 資源と捉えると
あなたのお金は、あなた固有の資源です。
したがってあなたの命が尽きるとき、
あなたの資源が6800万円残っていたとしても、
もうそれは、使い物にならないわけです。
うまく使えてなんぼのもの。
この原則を誰もが知っているのに、
どうして人はお金を使っていくのが不得手なのか?
その理由は簡単で
私たちは「何歳で死ぬか」を事前に知らされていないためです。
長生きする心配をして、
病気や介護が必要になる心配をして、
あなたもわたしも
資源(お金)をどんどん貯め込んで、どんどん増やそうとします。
ここだけの話ですが、
これまでお会いした相談者さまのうち、
となっている人が少なくありません。
あなたがお金を過剰に貯め、
増やすことに費やした『時間』と『エネルギー』は、
たとえ資産が大きく膨らんでも、あとから取り戻すことは出来ません。
「増やす」と「使う」の適度なバランス調整があってはじめて意味を成すものなのです。
ちょっとシミュレーションをしてみませんか?
後藤さん(仮名)は今年50歳。
男性、独身です。
50歳の男性の『平均余命』(令和元年)はおよそ33年です。
画像元:厚生労働省
上記、余裕を持って「10年」をプラスして
後藤さん(50歳)はあと43年生きるとしましょう。
あと、公的年金ですが、
「ねんきん定期便」の数字をそのまま採用するのではなく、
万一の年金制度改正に備え『八掛け』くらいに見積もっておきましょう。
さあ、65歳以降の後藤さんです。
仮に公的年金で14万円/月、
1ヵ月に30万円は生活費が必要としましょう。
したがってあとの16万円/月を、
65歳以降、自分で準備する必要があります。
後藤さんが93歳になるまでの28年間、
(資産運用「なし」とすると)
(65歳以降も資産運用を続けながら取り崩す前提でいうと、
実際は5300万円以下でもOKですね・・)
お金とは?
あなたが生きているうちに、時間、余裕、経験を買うための媒体です。
しかしながら、
お金ばかり貯めてそれを増やし、
肝心の「余裕」や「経験」を満足に買えずに、
「嗚呼、74歳になっちゃったよ」となる可能性は誰にでもあるのです。
ちょっと極端な例ですが、
人生の終わりの3、4年で、
重い病気になり、かつ認知症が進み、
それなりの施設に入って治療を受けるのに、計7000万円かかったとします。
やっぱりお金を1億数千万円貯めていて良かったと、あなたはそのとき思うのでしょうか?
わたしは、違います。
あくまで私見ですが、
終わりの3、4年で見つかった病気に対して
たとえ満足な治療が受けられなくても、
わたしは元気なうちにお金(資源)を使っていきたいです。
わたしの今日の言説は
明らかに先日ご紹介した書籍『DIE WITH ZERO』の影響を受けています。
死ぬときに自身のお金ができるだけ『ゼロ』に近づいているのが理想でしょう。
わたしの仕事は
お客様のご資産を増やすことのお手伝いですが、
それ(資産運用)はあなたの人生を充実させる、プロセスの『一過程』に過ぎないのです。
リタイア後、計画的にリスク資産を使っていく、
なるだけ『ゼロ』になるようにお金を使っていくという意味では、
楽天証券の投資信託・定期売却サービスの、
「期間指定」(定口売却)サービスはほんとうに優れモノだと思います。
あなたにお勧めしたいというより、
わたしが使いたくなってきました(^^)
カテゴリ:お金の摩訶不思議