iDeCoの簡易版トリセツ
2021年1月4日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
もう4、5年前になりますが、
確定拠出年金に関していただいた質問があります。
仮に吉本さん(仮名)としましょう。
私の質問は、DC(確定拠出年金)制度についてです。
私は基本、個人事業主ですが、
派遣・直接雇用を問わず短期で企業に雇われることもあります。
私の場合、仕事の形態がころころと変わるのと、
また、理由があって専業主婦になることがあるかもしれません。
そうした人間には、
DC制度はその身分が一定、または終身雇用を前提にしているとしか思えないぐらい、使い勝手が悪く感じます。
身分や職業形態がコロコロかわる者にとって、DCに入るメリットはあるのでしょうか?
吉本さん、
ココではわかりやすく、
個人型のDC『iDeCo』に絞って
お話をさせていただきますね。
~身分や職業形態がコロコロかわる者にとって、
『iDeCo』に入るメリットはあるのでしょうか?~
これ、断然YESです。
iDeCoはまさに、
吉本さんのような立場の人のために作られた制度なのです!
画像元:大東銀行
上図のように、
iDeCoは加入者区分によって「拠出の限度額」は異なりますが、
2022年10月から
企業型のDCに加入する人も
もれなく「iDeCo」にも加入できるようになるため、
身分や職業形態がコロコロ変わろうとも、
吉本さんという「人」に紐づいて、
同じ制度(iDeCo)に
ずっと入り続けることが可能になるわけです。
換言すると、
・同じ窓口で、
・同じ投資信託を積み続けることが可能になるということ。
ですから『窓口選び』が重要なのです。
iDeCoの窓口は、
金融機関別の口座管理料が「完全ゼロ円」のところから選ぶべし。
それは、
楽天証券、SBI証券、マネックス証券、イオン銀行、大和証券、松井証券、三井住友銀行(みらいプロジェクト)、auアセットマネジメント、auカブコム証券になります。
iDeCoの制度的「役目」は、あなたの退職金づくりです。
吉本さん、わたしもフリーランスで個人事業主ですから、退職金がありません。
換言すれば、大企業に勤める人より
私たちのほうが勇んでiDeCoに入らないといけないわけですね。
また、
『退職金づくり』が目的ですから、
途中で引き出しが出来たりするとマズイわけです。
年金制度であるため、
作りが厳格過ぎるきらいがありますが、
それもこれも吉本さんの「老後の安心づくり」のためなのです。
iDeCoの掛け金は保守的に。
ただ、一点難しいところがあります。
それは、フリーランスであるからこそ、
収入の見込みが立てにくく、
iDeCoに拠出できるお金が不安定になる恐れがあるのです。
また、自分で事業をしていると
資金がショートする可能性もゼロではありません。
その際、どうしても必要な50万円、100万円があったとしても、
(iDeCoからは)一銭もお金が出せないわけで。
このジレンマに陥らないよう、
iDeCoへの拠出はほんとうに保守的に見積もった金額のみ、
長い間ゼッタイ寝かせておけるお金のみを設定すべきでしょう。
iDeCoの所得控除は一種のインカムゲインです。
もちろん、吉本さんのお仕事が順調な場合は別のメリットもあります。
それは『所得控除』です。
iDeCoの本質は
投資信託を用いた「つみたて投資」ですが、
資産運用を行いながら同時に『節税』も出来るiDeCoはほんとうに稀有な存在なのです。
(特に吉本さんの所得が上がった場合などに威力を発揮します)
一種のインカム(定期的収入)と捉えれば、
それは一服の清涼剤にもなり得ます。
どういうことかといいますと、
長く投資を続ける中では
たびたび不規則なアップダウンに見舞われるわけです。
特に大きな下落が続く局面では、
(2021年にそれがあるかも。)
心が折れそうになることもあるでしょう。
その際、所得控除で『節税』が出来ている事実は、
長くつみたて投資を続ける「インセンティブ」となるのでは?
わたしは吉本さんにiDeCoを、
資産運用の『練習場』として欲しいのです。
ここで長期・分散・つみたて・低コストの
運用の基本を学びながら、
ご自身が慣れてくれば、
つみたてNISA、特定口座へと
運用の窓口を広げていくことも可能ですよ。
(ただし、決して焦らずに。。)
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カテゴリ:確定拠出年金(iDeCo・企業型)