投資の発想法

他力(タリキ)を貫けば、利確(リカク)もなくなります

2020年12月25日


こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

日本の資産運用業界の中で
わたしが尊敬できる数少ないお一人が
セゾン投信会長の中野晴啓さんです。

中野さんは日経電子版のコラム
つみたてNISAで「リカク」してしまった君たちへ 積立王子への道(20)内で
「なるほど・・」ということを語っておられます。

足元のように大きく値上がりするときも、
逆にコロナショック時のように相場が急落する局面でも、
多くの投資家は値動きそのものに反応してしまう。

中略)

それは多くの投資家が
自身の感情に従って投資判断をしているからであって、
言ってみれば長期資産形成における最大の敵は自身の心なんだ。


はい、たしかに・・。

大きく値上がりしても、
大きく値下がりしても、
『売りたいなあ』という気持ちは誰もが持ってしまうもの。

こう、
守りたくなるのでしょうね、
せっかく今まで自分がやってきたことを。

その表れのひとつが、
リカク(利益確定)という行動なのです。

 




では、どうして投資において、
私たちはこうも自分の感情に従ってしまうのでしょう?

それは、他の事柄と同じく、

投資も
「自分で・やっていること」と認識してしまうためです。


投資=自力と捉えると、
投資という行いを
コントロールするのは100%自分ですから、

まさに、
自分が選んでやってきた行為、
その『成果』を是が非でも守りたい!という気持ちが募り、

大きなアップダウンがあると、いちもにもなく「売りたくなる」わけです。


でも、
です。

本当に投資って
「自分で・やっていること」= 自力なのでしょうか?

その『成果』というのは、
あなたの・おかげ、なのでしょうか?

否。

 

投資は所詮「タリキ」= 他力 です。

投資の『成果』も、市場のおかげです。



 

あなたが投資対象とする金融市場の動きは、
(残念ながら)あなた自身が1ミリもコントロールすることはできません。

所詮、市場に頑張ってもらうしかないわけで・・。
(あなたはただそれを「見守る」だけなのです)


このような『諦観』
一種冷めたような感覚を持つことは重要です。

たとえるなら、
インスタに上げるため、一所懸命写真を撮っている自分を、
その外側から写真に撮る感覚でしょうか・・。

 


 

もっと言うなら
「どうせ自分では制御できないのだから・・」と、

良い意味で
いい加減に、鈍感に、投資という行為を飄々と続けておく。

あなたはその行為(投資)に関わってはいますが、
その成果については他人任せなのです。←ホントです。

 

この行いは「他力(タリキ)」。


大きく値が上がっても
その利益の数字はみずもの。

大きく値が下がっても
その損失の数字も所詮みずものです。

金融市場の奥底まで見通せる人間などいないと達観すれば、
自分の投資を放っておく「鈍さ」も養われるはずです。

鈍さが養われる?

 

はい、
あなたに必要なものは鈍さ、です。
生真面目にならないいい加減さ、なのです。





もっぱらあなたにとって重要なことは、
自らが稼ぐ力であり、
毎月お金を残す力であります。

投資とは「おまけ」であり、
気長にやってお金の『余裕部分』が多少出来れば儲けもの、くらいに思っておいてください。

 




それくらいのほうが「長く」「続けやすい」のですよ。

最後に、
セゾン投信 月次運用レポート』(2020年12月)の中野会長のメッセージを一部引用させていただきます。

 

市場の行き過ぎた楽観も悲観も決して長続きはしません。
歴史的には揺り戻しも必然と言えましょうか。

とは言え、マーケットの勢い(モメンタム)が
どこまで続くのかも先んじては誰にもわからないもので、

長期投資家にとっては、
アフターコロナの先に構築されるであろうメガトレンドを見据えて、足元の相場のムードにとらわれない視線を保つことが大切な時です。

「セゾン号」は目先の相場急騰にも焦らず、反動の調整相場でも決して慌てることなく、大局観に則った長期投資を続けていくのみです。

代表取締役会長CEO 中野 晴啓


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