100年ライフプラン

あなたの『生涯・投資元本』をUPさせましょう!

2020年12月16日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

これまでの「ふつうの生活」「何気ない日常」は、
こんなにもろくも崩れ去るのだ・・

今年、コロナによって突き付けられた事実です。

「もしも自分の仕事がなくなったら・・」
これを、
このコロナ渦ではじめて想起した人もいるのでは。

あるいは感染症であるコロナは

「もしも自分が、」
「もしも自分の親が死んでしまったら・・」を
リアルに想起させた面があります。


逆説的ですが『働けない・・』
『日常が維持できない・・』という事態を想定することではじめて、

「お金のこと」が
なんとかしないといけない問題として浮かび上がってくるのです。


自分や家族に思いがけないことが起こった場合に、
経済的に余裕があれば
すぐに対処できることはいくつもあります。

(だからお金が大切なのですね。)

経済的なゆとりを地道に構築していくのが
個人の資産形成ですが、
最近、個別カウンセリングを通じてとみに思うことがあります。

それは、
(どの金融商品を選ぶのかよりも、)

いかに効果的に
「生涯・投資元本」を積み上げられるかが重要、ということ。

 

生涯・投資元本とは?

一生涯の中で
積み上げられる投資資金の全てのことです。


ちょっと奇妙なことなのですが、
人生時間が長くなるにつれ、

「投資元本」が積むことができる期間が
生涯の中で占める『時間的割合』は、逆に短くなっています。

ある種、勇気をもって
計画的に投資資金を積み上げる必要があるのです。

今年40歳の橋本さん(仮名)!




橋本さんは65歳でリタイアする予定。

65歳以降も(もちろん資産運用は続きますが、)

65歳を迎えると、
もう投資資金を入れることは「なくなり、」
逆に投資資金を取り崩す「モード」に入っていきます。


2020年に40歳の橋本さんにとって、
20代や30代は運用を考える余裕がありませんでした。

仕事に追われる毎日でしたし、
自身お金に関する深い知識もなかったですし、

何より周りで資産運用をコツコツ実践している人
(ロールモデル)が見当たらなかったのです。


あっ、別に
橋本さんは浪費家ではありませんよ。

逆に倹約家で、
これまで手取り収入の「2割」は貯金してきました。
(ナント預貯金が2040万円ほどあります)

40歳になった今、
「2割」貯金しているうちの60%は
毎月「つみたて投資」に回していこうと思っています。


少しだけ一緒に『算数』してみませんか?

大学を出てから65歳でリタイアするまで、
橋本さんの平均の手取り年収が
600万円(賞与含む)としましょう。

 

42年間×600万円=2億5200万円。
<これが、橋本さんの生涯の手取り収入>



そのうち恒常的に
「2割」のお金を残せたとしましょう。
計算すると・・ 5040万円!

仮に、ですが
社会人になってすぐ、

毎月残るお金のうち、
40%を「貯金」
60%を「つみたて投資」に回していたら、

 

橋本さんは65歳までに
トータルの投資元本(生涯・投資元本)として、
「3024万円」を確保できたはずです。

 元本↑ですよ。

 



もちろん、40歳の橋本さんは今後
毎月残るお金の60%を
愚直に「つみたて投資」に回すでしょうが、

それでもトータルでは?

600万円×20%×60% × 25年間
1800万円 にしかなりません(投資元本は。)

「3024万円」には届かない・・。


<さて、ここからが本題!>

 

実は個人の資産形成という観点で見た場合、
橋本さん(40歳)の最大の課題は、

今ある貯蓄の約2040万円のうち、
6割にあたる「1224万円」を
投資に回せるかどうかにあるのです。


??


もう一度『全体図』の提示ですよ。

橋本さん(40歳)
5040万円。⇒ 65歳までで手元に残せるお金(収入の2割)

うち、
60%の3024万円を、
すべて「投資」に回せていたわけです、

もし
社会人に
なってすぐ
「つみたて投資」を始めていれば・・。


でも、過ぎ去った過去は取り戻せません。

これから先、
橋本さんが1800万円だけでなく、

あと1224万円を
効果的に「投資」に回せるかどうかで、資産形成の成果は大きく変わってきます。

なぜなら、
投資元本×利回り×投資期間だからです、
「資産運用の公式」は。


 

わたしが橋本さんなら、
(ざっくりならして1200万円で考えますが、)

20万円×60か月
24万円×50か月
30万円×40か月
40万円×30か月 のように、

拡大つみたて』を実施し、
純粋な毎月のつみたてと合わせて、
生涯の投資元本を積み上げることに専念します。



これこそ、橋本さんにとってもっとも重要なこと!


「えっ!カンさん。
今アメリカ株式市場は過熱気味で
S&P500指数のPER(株価収益率)は37倍を超えているのに?」



「はい。」

「もうちょっと待ってマーケットが下がってから、
拡大つみたてを始めたほうがよくないですか?」


「えー、もっと安くなってから買いたいという、投資家としての心情はよーく分かります。でも万一、あと4年経っても思ったより下がらなかったら?」

「・・・・」


それってまさに、
『生涯・投資元本』を積み増す機会が
後ろ倒しになってしまうということです。


そしてそれは、

@資産運用の公式
投資元本×利回り×投資期間 の、

『投資期間』に影響を及ぼします。

約1200万円の元本を投入して、
その資金を運用し続けられる
「投資の期間」が、
短くなるかもしれないということ。


万一、1200万円分を「拡大つみたて」したあとに
暴落がやって来たとしても、

通常のつみたて
すなわち年間72万円×25年(=1800万円)は粛々と続けるわけです。

冷めた目で見れば、
この1800万円のほうが
1200万円より
「投資元本」としては大きいわけで・・。


生涯の投資元本】という概念を持てば、
あなたのお金回りの全体図が見渡せるようになりますよ。

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