わたしのFP修行

あなたにとって資産運用のアドバイザーとは鏡? それとも池に投げられた石?

2020年11月3日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

今日は文化の日ですね。

アドバイザーという存在は、
雲のはるか向こうの結晶のように思えるかもしれません。

今日は「Index Fund Advisors」の
こちらの記事をちょっと覗いてみたいと思います。
Too Few Investors Taking ‘Big Picture’ View

(以下、一部引用かつわたくしの意訳となります。
この点くれぐれもご留意のほどよろしくお願い致します)


2018年に
調査会社のORCインターナショナルは、
全米の1,000人以上の『投資家』にサンプリング調査を実施しました。

この調査は投資家を
『2つのグループ』に分けるという点で、ユニークなものでした。

 

○ひとつ目のグループは、
アドバイザーがいて投資をしている人。

○ふたつ目のグループは、
自分(ひとり)で投資をしている人。



調査のハイライトは以下の通り・・。

自分(ひとり)で投資をする人の42%が、
リタイアメントでの毎月のインカムについて
何も決めていないと答えました。

対照的に、
アドバイザーがいて投資をする人の94%が、
月の収入と支出について十分な準備をしていると答えています。

 



 

あるいは健康管理について。

アドバイザーを利用している人の80%が、
老後の医療費の見積もりに関して、
ある程度の準備ができていると回答しているのに対し、

アドバイザーを利用していない人の48%は、
「全く準備ができていない」と回答しています。

 

ん?
上記の『ふたつ』って
直接、資産運用に関することではありませんね。

いわば、運用に派生するコトですが、
アドバイザーがいることで
(もしかすると)周りの景色が見えやすくなったりするのでしょうか?


次にまいりましょう。

 

アドバイザーがいて投資をする人の83%が、
老後の時間をどのように過ごすかについて
考えたことがあると答えています。

(アドバイザーのいない投資家の56%が、
そのような必要性を考慮したことがないと答えました。)

 

フム・・。
老後の時間をどう過ごす? ⇒ これを考える ⇒ 資産運用に良い影響?

なんだかアドバイザーがいて投資をする人も、
アドバイザーのいない投資家の人も、
そんなに違いはないように思えます。

 

 

率直に言って
アドバイザーの役割とは、
ちょっと大きめの像が映る『鏡』なのだとわたしは思います。

 



投資に限らず、
ヒトは『第三者』を介すことで、
物事のBig Picture【大局的な視座】が獲得しやすくなるのではないでしょうか。

ではどうして
資産管理において、
大局的な視座を獲得することが大切なのか?

 

それは、
「中心」がどこにあるかが鮮明になるためです。


『何が大事なのか?』
あっ、資産運用においてですよ。

何が大事なのか?

それは、
骨太の運用方針を確立し、それをキープすることです。


これこそ資産運用の「背骨」の部分!


あなたは大きめの鏡を見ながら
「ココが背骨!」と随時確認ができ、

そこから派生して、
たとえば『老後の時間をどのように過ごすのか?』ということにも、気が配れるようになります。

 




細かい「数字」云々の話より、
「広い視座」を持てるようになることが、
有料でアドバイザーを雇う価値ではないでしょうか?


もし「背骨」が中心からズレそうになれば、

つまり、
(仮に)アメリカ大統領選が法廷闘争にもつれ込んでしまい、
金融市場の上げ下げが激しくなって
貴方が投資の方針を変えたくなったりしたら、

「動いてはダメですよ!」とアドバイザーが矯正してくれる・・。


よく自分のことは、自分がいちばん分からない。と云いますね。

それは
「自分自身」と
それを見る「あなた」が近すぎるためです。



資産運用においては
あなたの『感情のざわめき』が、
必要のない行動の起点になったりします。

ですから
冷めた目で「自分の感情」を観察するために、

あえて第三者を介し、
「自分自身」・・「アドバイザー」・・「あなた」という構図を作ってあげるわけです。

これで『クールダウン』がしやすくなります。

 



 

また、アドバイザーは、
あなたのお金回りという名の「池」に『大きめの石』を投げる人です。






チャポーンと投げられた石は
あなたの「マネー全図」に波紋を作り、
いったいどこが問題(悩み)のセンターなのか?を浮かび上がらせます。

これもアドバイザーの役割。


しかししかし、です。

たまたまアドバイザーとして相談業務を行っているわたしは、
第三者を雇う心理面での『バリア』も堅くて大きいことを知っています。

たった90分でもアドバイザーを雇うことは、
ご本人にとっては「大きな変化」であるためです。


人は変わりたい自分が居たとしても、
実際、なかなか変われないもの・・。

 

なぜ『変化』が難しいかというと、

今日のあなたを形作っているのは、
昨日までのあなたの蓄積であるためです。


変化したい自分はつい先日、意識され始めたばかり。
いっぽう変化したくない自分は、
まさにずっと付き合ってきた自分ですよね。


ですから
誤解を恐れずに言いますと、
カウンセリングを受けてアドバイザーを雇うかどうかは、

仮にそんなことをしてみたら、どんな変化があるのだろう?」という、
知的好奇心の発露にかかっていると、

 

わたしは思うのです。


さて、本日最後の【おまけ】・・。


わたしが徳島に移住したので、
「クルマ」を所有されているとばかり思っていましたと、
先日お客様に驚かれました。

えー、クルマはなし。です。
妻とわたしで必死に自転車をこぐ毎日です(笑)

ヘビーユーザーなので、昨日「空気入れ」も買いましたよw


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