ポートフォリオ運用

インデックスファンドで積立をしていますが、築50年の『空き実家』をどうしたものかと悩んでいます【あなたの疑問に答えます!】

2020年10月30日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

当クリニックのお客様から頂戴した
さまざまな『質問』にお答えしていくウィークです(^^)

その名もズバリ、
あなたの疑問に答えます!



第4回!
片岡さま(仮名)東京都

つみたてNISAは3年目です。
わたしの課題は資産全体の把握だと思っています。

いま築50年ぐらいの「空き実家」
(売らない限り諸経費が掛かかります)を所有しており、

現状、金融資産ちょっと < 実家(不動産)という状態で、
これをどう考えたら良いのかわからず、思考停止しています。

このような場合の適切な思考の整理術あれば是非知りたいです!

 

答え)
資産のお引っ越しをしましょう!

 

 

片岡さんのご質問ですが、
(実は)個人のポートフォリオ管理では、しばしば見られるお悩み現象です。

まず、投資信託と家(不動産)では、
気持ちの距離感がぜんぜん違いますね。

たとえば片岡さんは、
インデックスファンド(つみたてNISA)に対して、
『愛』を感じることはありますか?



驚かせてごめんなさい。

いくら片岡さんが真面目につみたてNISAに取り組んでいると云っても、
その道具(インデックスファンド)に対して『愛』までは感じないはずです。

 

しかし、
築50年の『ご実家』はどうでしょう?


『愛情』のようなものを感じられるのでは?
何しろ、片岡さんが生まれ育った家なのです。

(これまでの片岡さんの人格を形成してきた、
かけがえのない『場所』ですよね。)

わたしだって実家に帰ると、
若い頃にタイムスリップしたような感覚になることがあります。


多くの人にとって、
自宅や実家という名の不動産は、
個人が所有する『資産の一部』とは、なかなか割り切れないものです。

それは不動産が
「合理性」だけでは捉えきれない「縛り(思い)」を抱えているためです。
(縛り=歴史、と云ってもいいかもしれません。)


わたしは20代のとき、不動産の仲介営業の仕事をしていたため、この種の「縛り」に何度も遭遇しました。


でも実際、片岡さんは『トータル資産』の中で、
不動産という資産をけっこうな割合で持たれているわけです。

(以下、あくまでわたくしの勝手な『想像』です。
もしもこのような状態だったらという仮定の話ですので、くれぐれもご理解を。)

<片岡さまのポートフォリオ>

預貯金     1000万円
投資信託     100万円
不動産(ご実家)3800万円



円グラフにするとこうです。




一目瞭然ですね。

たとえインデックスファンドの積立を続けたとしても、
この先、片岡さんのトータル資産が育っていくのか(あるいは萎んでいくのか)は、ご所有の不動産の価値次第なのです。

 


一度真っ白になってみてください。

不動産を売却して、
もっとバランスの取れた資産配分(ポートフォリオ)に移したいなあと感じたことはないですか?

でも(実際それを実行するとなると)後ろめたい?


いいえ。
片岡さんは持たれる「資産のカタチ」を変えるだけです。

いわば、資産のお引っ越しです。

 




長い目で見れば資産とて、盛衰というものがあり、
未来を見つめて、時代にふさわしい
『資産配分(ポートフォリオ)』に組み換えていくことはたいへん重要なこと。

 

片岡さんのご両親も、
片岡さんが不動産という形から、たとえば預金や投資信託という形にお引っ越しをしても、

それら資産がこの先成長し、片岡さんのこれからの人生に役立っていくのなら、決して悪くは思われないはずです。

 

何を持つかが重要ではなく、その資産を(人生の中で)どう生かすかが肝要。

 


今、もし4900万円相当の資産がすべて
『キャッシュ』になって片岡さんの目の前にあったら、

 


片岡さんは上図のような「ポートフォリオ」を組まれますか?

NO、でしょう。


どのような資産をどんな割合で保有するのかは、
片岡さん自身の『未来への意思表示』なのです。


それが
自分らしいポートフォリオ」。


これから10年、20年と、
世の中が、経済がどのように動こうとも、

できるだけ分散を施しながら、
金融市場の伸びしろを広く浅く捉え、

少しずつ購入することや
少しずつ売却することも可能で、

管理やメンテナンスに時間やコストやエネルギーがあまりかからない投資対象ということで云えば、

片岡さんには投資信託(インデックスファンド)をお勧め致します。

ポートフォリオの組み換えですか?
今すぐ、着手しましょう。

片岡さん、このたびはご質問をありがとうございました!

 

カテゴリ:ポートフォリオ運用

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