バランスファンド

ざっくり8割くらい『満足』できればOK!という人は、バランスファンドが向いているかも

2020年10月22日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

一時に比べるとファッション熱は冷めましたが、
東京に居たときはよく
「キャットストリート」をぶらついたものです。

セレクトショップを覗いて
服やら小物やらを物色して回るのが好きでした。

あるショップの店頭で偶然目にした
マネキンさんの「トータルコーディネート」を見て、



 

「これ、上から下まで全部『一式買い』したい!」

 

衝動に駆られたこともあります。


全体像を見て、
ざっくり自分のイメージに合う!」と、
直観したからなのでしょうね。

(※ ちなみに「ざっくり」とは
80%~90%くらい合っているイメージ。)


上記のような、
「トータルコーディネートされた服」は、

不特定多数の人のために
あらかじめ作られた型(かた)です。

限られた時間の中で、
そこそこ効率的にモノを選びたいという【ニーズ】に、
対応しているのかもしれません。


時間があまりなく、
自分で・ひとつひとつ・選ぶことが面倒くさい人のために、
あらかじめ作られた型(かた)としては、

『幕の内弁当』や『バランスファンド』が挙げられます・・。


(ここからようやく本題です(^^)


もちろん、
ひとつひとつの投資信託を選んで、
自分で組み合わせ、

自分なりの型(かた)
=【ポートフォリオ】を定めるというのも、立派なやり方です。

でも、
突発的に湧き起こる『感情リスク』を
うまくコントロールしながら、

そのポートフォリオを同じ気持ちで
5年、10年と維持していくのは、
けっこう大変なことかもしれません・・。


なぜかというと、

 

私たちヒトは、
【動いたほうが、いいんじゃないの?】という誘惑に、常に駆り立てられるためです。

 



〇 マーケットの気まぐれな値動き
〇 ネット上での雑多な情報

〇 新しい制度や法改正
あるいは、
〇 政治、経済、自然現象にいたるまで、

『急な変化』が向こうからやってくると、
動いたほうが、いいんじゃないの?

 

→「やっぱ、あの投資信託も買っておこう」
→「やっぱ、AファンドからCファンドに乗り換えよう」

→「やっぱ、先進国株式は上がり過ぎだから、
新興国株式の割合を上げよう・・」

 

というふうに、
自分で作った型(かた)をわざわざ動かしたり、
付け加えたくなる生き物が(他ならぬ)ヒトなのです。

(そして、ふと振り返ってみると、
保有する投資信託の数が13本くらいになってしまっている・・というのはよくある『症例』です)


ちょっと「思考のでんぐり返り」をしてみませんか?






バランスファンドは(どちらかというと)

私たちのほうが、
バランスファンドという名の型(かた)に、
自分を合わせる】ことになります。

当然ながら、
そこに100%の満足はありません・・。

自分でいろいろ選んだり、
組み合わせたり、微調整したりという
『面白み』も半ば放棄することになります。

 

トータルコーディネートされた服ではないですが、

要は
「8割方満足できればOKかな。」
という価値観を持てるかどうか、なのです。


(洋服と違って、投資(資産形成)は成果が出るまで
時間がかかりますし・・)


誰でも自分の興味がある投資対象は
「割合」を多く持ちたいですね。

逆になんとなく苦手で関心が薄い投資対象は、
「割合」が低くなりがちです。

要するに、
(一例なのですが、)

誰も自分で
以下のような資産配分を
(わざわざ)組み合わせたりはしないはず・・。






バランスファンドの優れた点は、
私たち投資家の【気持ちの偏り】を、
無言のうちに『矯正』してくれるところです。


ほぼ100%、
あなたは運用の実際を(ファンドに)委ねてしまうため、
退屈な代わりに、【悩みのタネ】も育ちにくいのです。


そして、
バランスファンドの使命は、

どんなことが起ころうが、
不特定多数の人のために
決められた型(かた)』を守り抜くこと。


たとえば、
『株式50%・債券50%』のバランスファンドは、

 


 

バブル景気で、
ほとんどの人がリスクを
過小評価するようになっても、

『株式50%・債券50%』を頑なに守ります。

逆に、
暴落が起こって、なかなか市場が回復せず、
周りの景色が真っ暗になっても、

(駅前の書店で
「世界経済崩壊!」みたいな本が平積みになっても、)

『株式50%・債券50%』は必ず守ってくれるわけです。

(これは↑必然的に、
暴落した株式を買っていくことを意味します)


これから日本で本格的に投資が普及するにつれ、
限られた時間の中で、
そこそこ効率的に金融商品を選びたいという『ニーズ』は増していくと思われます。

「投資は苦手だけど、必要だからやっておこう。」
という人も増えてくるでしょう。


そういう人は(そもそも)
自分の投資について極めたい。とは(別に)思っていないわけです。

 



 

【ベスト】を目指すのではなく、
長く同じ【ベター】が続けられればOKと思えるなら、バランスファンドが合っていると思いますよ。

〇 以下、虫とり小僧さんの良記事です。
バランスファンドは、車のオイル交換を自分でやっちゃうような人にはたぶん向いてない

カテゴリ:バランスファンド

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