お金の摩訶不思議

投資のカミングアウトのしかた

2020年10月13日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

1963年公開の映画に
「太平洋ひとりぼっち」があります。
(石原裕次郎 主演)

主人公はたったひとり、
わずか6メートル足らずのヨットで太平洋単独横断を試みるのです。

 





この「たった独り感」は、
もしかするとコツコツ投資を行っているあなたにも当てはまるかもしれません。

「ワタシ投資しているの・・」って、
家族にも友人にも意外と言いにくいものですね。


たった今、あなたはサンマルクカフェで
職場の同僚とホットココアを飲んでいるとしましょう。

ふたりはこの冬のボーナスの話で盛り上がります。

話の流れが、

「まとまったお金を銀行に置いていても増えないしね・・」

 

という方向に行ったので、

あなたはちょっと呼吸を整えてから、

 

ワタシ(実は)投資やっているんだ。

 

とカミングアウトしました。

すると、地球の自転が1秒止まったみたいに、
妙な沈黙がやって来たのです。

しかもあなたは、
「投資をやってるんだ。」という言い方ではなく、
インデックス投資をやっているんだ。】と言ってしまったのです。

インデックス!?


同僚の人が、

 

 


「なに、それ!?」となってしまったのも無理はありません。

「それってFXとか、なにかそういうのに近いの?」
「株(カブ)みたいに、ゼロになっちゃうことないの?」

 

と、矢継ぎ早に質問をしてきます。


~日本では、
投資のカミングアウトのしかたってけっこう難しいのです。~

 


「インデックス投資」と言っちゃうと、
なんと云いますか、
マニアックな雰囲気満載になってしまうので、

もう少しマイルドな言い方にしたほうが良さそうです。


<ちょっと練習してみましょう。>

 

「あのねー、実はわたし、
投資信託を毎月積み立ててるんだ。」


これが模範的な言い方かもしれません。


「インデックス」よりも
「投資信託」という言葉のほうが知名度は高いでしょうし、

「毎月・積み立てて」は、
ちょっと安心感のあるワードであったりします。

 



 

上の『第一段階』をクリアしたあとに、
市場全体への投資とか、
インデックスとかの言葉を出したほうがよさそう・・。

ただ、あなたがいくら噛み砕いて説明を試みても、
的外れなリアクション」は大いにあります。

たとえば、
投資に関する話を少しでもすると・・

「えー、カン君ってけっこうお金持っているんだ。」
(これは本当にあったリアクション。)

「カンさん意外とがめついんですね。」

「ギャンブラー? ギラギラ?そっち系の人だったんだ。」などなど。





そう、固定観念とは恐ろしいものです。

目に見えない『ベール』が
顔の周りを覆っているみたいに、

私たちはどこか本能的に
「投資をしている自分」を隠そうとします。



それは、投資に対する「よくないイメージ」が根強いことを
あなた自身がよく知っているためです。

しかし、逆説すれば、
その「固定化されたイメージ」を変えられるのも、
(他ならぬ)投資を行っているあなた、ではないでしょうか?


たまには「旗」を掲げてみますか?


例えば、休み時間に同僚が
「老後のこととか考えたら、なんだか不安だよ。」とこぼしたら、

当たり前に(ふつうに)
「ワタシは投資信託で積み立てしてるよ。」と答えられる世の中になっている。

 


そのためには、
あなた自身が、自然に、
「ワタシは投資信託で毎月積み立てしているよ。」と、

「旗」(意思表示)を掲げてみることが大切なのかもしれません・・。

 




その「旗」は
(少し時間はかかるかもしれませんが、)
思わぬところで『共感』を呼ぶ可能性があります。

また、思わぬ形で新しい行動のトレンドになるかもしれません。

「変化」というものは、
実際それが起こってしまうと、
「もう40年前からありますよ」という顔をして居座っているものです・・。

たとえば、ですが、
芦田愛菜ちゃんあたりが、

「母親がわたしが小さいときから、
投資信託の積み立てを続けてくれていて、

わたしも社会人になったら、
自分で投資信託をコツコツ買っていきたいと思っています。」

 

なんて発言してくれたら、

スーッと砂に水が沁み込むように、
新たなカルチャーが醸成されるのかもしれませんね。

 

カテゴリ:お金の摩訶不思議

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