指数のお話

S&P500指数にはREIT(不動産投資信託)が含まれます

2020年9月9日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

日経平均株価、TOPIX(東証株価指数)には、
REIT(不動産投資信託)は含まれていません。

日本の株価指数は基本、
「株式」のみで構成されます。

「REIT」は「株式」とは別個と見なされ、
REITは別に『東証REIT指数』という物差しがあります。


いっぽう米国はどうでしょう?

実は米国大型株の代表的指数「S&P500」には、
REIT(不動産投資信託)が含まれます。

 






右側、Real Estateという部分が「REIT」です。

画像元:S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス


 

指数とは、
市場というごった煮を統括し、かつ象徴する『入れ物』であります。

 


したがって、大なり小なり
時代の空気や世の中の傾向を反映するものです。
(指数=「生き物」なのです。)



「S&P500指数」にREITが組み入れられるのは、
株式もREITも同じ「株式市場」に上場する銘柄である、という認識から来ているのでしょう。

株式 = REIT =「有価証券」ですね。




ちなみに「S&P500指数」に採用されている
REITの内訳(31銘柄)がこちらに列挙されています。
REIT Membership in S&P Equity Indexes

また、ETFでは
「S&P500」に採用されるREIT(31銘柄)に投資を行うETFも存在します。
REAL ESTATE Select Sector SPDRs(XLRE)

 

 




世界を眺めてみれば、
まだまだREITの市場を有する国は少数派です。



(種類を問わず)
ほとんどの不動産はいまだ法人、個人等に所有されているためです。

しかし不動産の所有者をREITとし、
株式市場に上場させることで、

泥臭かった不動産の運営が効率化されれば(=より収益を上げることが出来れば)
これは間違いなく三方よしの世界となるはず・・。


あるいは、
一般投資家にはまだまだマイナーな
商品(コモディティ)という資産もあります。

たとえばETFという衣(ころも)を被って
株式市場に上場している「金ETF」などは、

株式 = REIT = 金ETF =「上場有価証券」と捉えるなら、
株価指数に採用されることがあってもよいのではないでしょうか。

いずれも『同じ市場』に上場する銘柄なのですから・・。

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