インデックス投資全般

新興国株式インデックスファンド、今むかし

2020年9月2日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

出来立てほやほやの、
ビギナー投資家の頃から、
わたしは『新興国』にこだわってきました。

この地域の経済成長が
これから先の世界を変えていく、

そんなダイナミックな変化を、
『インデックスファンド』という器を通じて体感したかったからです。

が、しかし、
2000年代前半は、
新興国株式のインデックスファンドそのものが
まだ「存在」していませんでした・・。

 




2007年にようやく、
楽天証券が海外ETFの取扱いを本格的に開始する中で、

「i シェアーズMSCI エマージング・マーケット・インデックス・ファンド(EEM)」が買えるようになったのです。
(現:iシェアーズ MSCI エマージング・マーケット ETF)

このときの興奮を今でもわたしは忘れません!
上記は新興国株式に広く投資を行うETFであります。

たしかEEMの当時の年間経費率は
0.75%だったと記憶しています。


当該ETFの2005年3月31日の「国別比率」は?

韓国          17.91%
南アフリカ        12.84%
台湾          10.05%
ブラジル         9.76%
中国           8.02%
メキシコ         7.15%
インド          5.39%
イスラエル        4.68%
ロシア          3.78%
タイ           3.73%


でした。


いっぽう、2020年8月31日の「国別比率」は?

中国          41.87%
台湾          12.21%
韓国          11.44%
インド          7.97%
ブラジル         4.79%
南アフリカ        3.50%
ロシア          3.13%            
サウジアラビア      2.65%
タイ           1.90%
マレーシア        1.71%


となっています。


随分変わりましたね。
中国の躍進がすさまじいです。

EEM登場の翌年2008年には、
当時の住信アセットマネジメントがSTAMシリーズを立ち上げ、
「STAM 新興国株式インデックス・オープン」が買えるようになりました。

「円建て」で、
金額ベースの「自動つみたて」が出来るようになったわけです。

STAM 新興国株式の当初の運用管理費用は
0.83%だったと記憶しています(税抜)

わたしはこの商品でもって、
新興国株式の積み立てを始めました。

<ファンドに歴史あり。>

 


このような経緯を知る者にとって、
2017年に運用を開始した
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」の衝撃は忘れられません。

当該インデックスファンドの運用管理費用は今、
年率0.2079%(税込)ですから・・。

こんなドラスティックな変化を、
おそらく2007年当時、誰も予想していなかったでしょう。

と思っていましたら、
【追記】2020.09.03

こちらのリリースによると、
「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」は9月25日より、
運用管理費用を税抜きで年0.1700%以内に改定するとのこと・・。

自分からもっとも遠い、
行ったこともない国々、
名前も聞いたことがない企業群に、
効果的に投資が行なえるインデックスファンドはやっぱりスゴイと思います。

ちなみに「新興国株式インデックス」で
今もっともコストが安いインデックスファンド、ETFは?

バンガード FTSE Emerging Markets ETF (VWO)であります。
何しろ年間の経費率がたった0.10%なのです。

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