指数のお話

ダウ平均の中身が変わります

2020年8月26日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。


Bloombergの記事より。
セールスフォースとアムジェン、ハネウェルをダウ平均銘柄に採用

指数算出会社の
S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズは8月24日、

アメリカの代表的株価指数である
『ダウ工業株30種平均(ダウ平均)』の構成銘柄を変更することを発表しています。
(銘柄の入れ替えは、8月31日の取引開始前に実施。)

 



さて、どんな変化があるのでしょうか。

石油会社の「エクソン・モービル」に代わり
「セールスフォース・ドットコム」、

医薬品の「ファイザー」に代わり「アムジェン」が、
「レイセオン・テクノロジーズ」に代わり、
「ハネウェル・インターナショナル」がそれぞれ新たに採用されます。

ダウ平均とは選りすぐりの30社ですから、
この中から「エクソン・モービル」が除外されることは衝撃でしょう。


なにしろ「エクソン・モービル」は、
ダウ平均が今の30銘柄の形となった1928年10月から、
ずっと継続して採用されてきた会社なのです。


そういえば、
1896年のダウ平均発足から続けて採用されてきた
GE(ゼネラル・エレクトリック)も2018年に構成銘柄から除外されました。

これって「悲しい」ことですか?

NO!

栄枯盛衰です。

世の中の移り変わりは避けられません。

そして『株価指数』とは、
世の変化を反映する生き物のようであるべきなのです。

 

この基本を忠実に実行する指数算出会社はスゴイと思います。

換言すれば、
世の中のあり様が大きく変容するエネルギーを
いまだアメリカは有しているということなのでしょう。


ところで「ダウ平均」の歴史は、
そのまま株価指数の歴史でもあります。

株価指数のはじまり。)

それはチャールズ・ダウ氏が1884年に、11の株式
(9つの鉄道会社の株と2つの産業会社の株)の価格を寄せ集め、
それを『指標』として算出したのが始まりです。

 



 

その後、1896年にその指標は
Dow Jones Industrial Average(ダウ工業株平均)となり、
現在の「ダウ平均」の算出が始まっています。

(先述の通り、ダウ平均が今の30銘柄の形となったのは1928年から。)

今回の銘柄入れ替え以前の、
最新のダウ平均構成銘柄についてはこちらでご確認ください。

(ところで)1896年末の「ダウ平均」の終値は、何ドルだったかご存じですか?


51.33ドルです!

 



以下、3分だけダウ平均100年の価格推移を振り返っておきましょう。



 

 

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