バランスファンドは団体扱いで『リ・バランス』をしてくれます
2020年8月5日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
いくつかファンドを組み合わせて
自分で資産管理をしている人は多いと思います。
一般的に
運用資産が1000万円を超えてくると、
〇 割合が増えたファンドを売って、
〇 割合が減ったファンドを買い増すという「リ・バランス」が必要になります。
??
一例・・)
あなたの『ポートフォリオ』が
株式60%、債券40%だったとしましょう。
今年3月のような暴落が襲ってきて、
「株式48%、債券52%」というふうに資産のバランスがズレてしまいました。
(運用資産はこの時点で1000万円とします。)
さて、ここで
いわゆる『ノーセル・リバランス』を目指します。
※ 売らないリバランスですね。
株式を12%分買い増すため、
「120万円」を取り崩して株式ファンドの買い増しに充てます。
(もちろん)あなたは120万円は持っています。
しかし、
もし来年も、株式ファンドが下がるような相場だったら、
「ノーセル・リバランス」では
さらに手元の預貯金が減ってしまうことに・・。
(これだと、トータル資産に占める
「安全資産の割合」がどんどん減っていくことになります)
「税金」というコストをかけても、
売る ⇒ 買うの「リ・バランス」を実践することが必要なのです。
<トータルの安全・リスク資産の適度なバランスを守るために>
では、です。
バランスファンド、
特に「資産配分固定型の」バランスファンドで資産管理を行う人はどうなのでしょう?
先ほどの例【自分、リ・バランス派】は、
プライベートで、
あなたの運用資産を元に戻します。
ところが、
楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)や、
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)のようなバランスファンドでは、
・公に、
・随時『リ・バランス』を行っています。
また、仮にそのバランスファンドが
恒常的に「純資金流入」を維持できていれば、
基本「ノーセル」で、リ・バランスが行えます。
ヘンなたとえで恐縮ですが、
あなた個人が「リ・バランス」をする事は、大戸屋でひとり「ほっけ定食」を食べることです。
ところがバランスファンドの「リ・バランス」は、
温泉旅館の大広間で、
団体客がみな一斉に、夕食を食べるようなものなのです!
【何千、何万人という人のリ・バランスを、一挙にしてくれるわけです。】
さらに、
『マザーファンド方式』のバランスファンドなら、
マザーファンド(有価証券)を追加購入することですから、コストも少なくて済みます。
あるいは、ファンド・オブ・ファンズ形式の
楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)でも、
リ・バランスの実態は、
バンガードの世界株式ETFや、
世界債券インデックスファンドの追加購入となります。
【閑話休題】
話はちょっと変わりますが、
「リバランスのやり方」には2種類あるのをご存じですか?
〇 一定割合以上ずれたら『随時する』
ひとりでファンドを組み合わせ、
プライベートにリ・バランスを行う場合も、
ほんとうは一定割合以上ズレたら『随時』リ・バランスをする、
をしたい人も多いのでは?
ところが、これを個人でするとなると、
マーケットの短期的な動きを
ウォッチする必要がありますし、
『随時』売って→買ってのリ・バランスになると、時間もコストもばかになりません。
(それに正直面倒くさいですし。)
また、
一定割合以上ずれたら『随時』リ・バランスをする方法では、
1年の中でいったい何回「リ・バランス」をすることになるのか、事前には分かりません。
でも、です。
『随時行うリ・バランス』を、
あなたの代わりに運用会社が、文字通り「随時」やってくれるわけです。
バランスファンド最大の効用は、
リ・バランスの自動化なのです。
あなたがたとえ『三年寝太郎』でも、
ずっと同じ【リスク量】を背中に負い続けられます。
このメリットって意外に大きいのではないでしょうか。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)→ 年率0.154%
楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)
→ 年0.247%(税込)程度と、
驚くほど低くなっていますから、
低コストで運用のメンテナンスを任せられます。
もちろん、バランスファンドにも、
・自分の年代に応じた「資産配分の変更」は出来ないなど
『デメリット』はあります。
大切なことは
A 自分でファンドを組み合わせ
(プライベートでリ・バランス)
B バランスファンドで保有
(団体扱いでリ・バランス)
ABどちらも選べる時代になったということなのです。
カテゴリ:バランスファンド