100年ライフプラン

個別株への誘惑と、自分資産と金融資産の合わせ技

2020年7月1日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

告白しますと3月の中頃、
ほんとうに久しぶりに個別株を買いたくなりました。

 

足元から熱気が立ち上がってきて、
なんともいえない「高揚感」がわたしのハートを鷲づかみにしたのです。

もちろん、
連日見事に下げ続けるマーケットを見て、
どこまで下がるのだ・・?という「恐怖心」が四分ありました。

 


しかし残りの六分は
ボラティリティを盛り上げ役として、

あの会社が、
この企業がどんどん安くなっていく
=「お買い得に近づいていくよ!」という台詞が勝手に体内で発せられ、

「今の株価なら1000株買っても
金額は〇〇〇万円だ!」などと、頭の中で計算し始める意気揚々なわたしがいたのです。

 

・・アドレナリンが上がるとはまさにこのこと。

 




 

A 「この会社だ!」という株式を探し当て、
おまけに

B この株価はお買い得だ!

という認識が起これば、
買いたいモードは一挙にアップしますね。



が、これは別面、
感情(気持ち)が理性に勝っていく過程でもあります。

危ない、あぶない。

 


わたしは自分に言い聞かせました。

集中は、
投資ではなく、
仕事で行うべし。


念のため、もう一度言います。)



集中は投資ではなく、
仕事で行うべし。


個別株への傾倒は、
リスク分散に重きを置いた長期投資には「毒」となり得ます。

橘玲さんがその著書で何度もおっしゃっています。

 

『人は誰でもひとりの投資家であると。』

 

 

A 人的資本を 労働市場 に投資する人であり、
同時に、
B 金融資本を 金融市場 に投資する人でもある。

 


ヒトの一生において最大の投資は?

自分資産(人的資本)」への投資です。

 

 



ここでキャッシュフローを生み出し、
ある程度の資産を積み上げ、

そこそこ膨らむお金のポテンシャルを、より膨らませる役割を担うのが、Bの、金融資産への投資です。 

 

一度、整理しておきましょう。

 

A が メイン で、

B が サブ です。

 

A をある程度大きくするためには、
冷徹な評価基準を持つ「労働市場」で、
「自分」を価値あるものと認めてもらわなければいけない。

苛酷です。



おまけに「自分」は
右手と、左脳と、胴体と、脚と、
というふうに『分散投資』できません・・。

 

 

 


おのずと、
自分の適性に合った
ニッチな「集中投資」に近づいていきます。

 

A 人的資本 は労働市場で「集中投資」して、
B 金融資本 は金融市場で「グローバル分散」する。

 


この投資の基本スタイルは(ちょっと大げさな言い方をすると、)
21世紀を生きる上でもっとも大切な思考法のひとつであるとわたしは思います。

 

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