世界文明の児は、行ったこともない国の株式に平気で投資を行います
2020年5月2日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
ひとつだけ確かなことがあります。
それは、
世界の国同士は『緊密』につながってしまっている、ということ。
その結果として、
私たちは経済的な繁栄を手にしているわけです。
ウイルスは、かつてないほど密に移動する
(=経済活動する)ホモサピエンスの習性を利用し、勢力を広げようとしているかのよう・・。
(細菌も意思を持つ?)
たとえ長くウイルスが居座ったとしても、
ヒトがほんらい持っている、
外に向けてエネルギーを放つ、いわゆる『知的好奇心』は、わたしは簡単に萎えることはないと思います。
(1910年代のスペイン風邪の大流行のあとも、
ヒトは逞しく移動を続けたわけですし!)
2020年現在、
あなたが日本のどこの町に住んでいようと、
あなたの周りの環境はすでに『グローバル化』しています。
あたかも世界中の人が同じ類の苦難を背負い、
また「何気にほっとする場面」も、
互いに頷き合えるくらい似通ってきています。
インドで医療従事者の方々に感謝の意を伝える拍手。
シンガポールでの医療従事者の方々に感謝の意を伝える拍手。
イタリアでは↑皆が歌を歌っています。
互いに顔を確かめ合い「大丈夫だよ」という
無言のメッセージを送っています(あるいは送られています。)
あなたは上記の動画を観て、うんうんと頷けるはず・・。
国や人種の違いよりも、
ヒトとしての『共通項』に引き付けられているから。
この、
違いよりも共有項を見つけようというマインドそのものが、
『グローバル投資』の本質です。
何しろ全世界株式インデックスファンドに投資を行おうものなら、
あなたは9割以上のお金を、
海外の国々50か国近くの大小さまざまな『株式』に供することになるわけです。
多くの国には・行ったことすら・ありません・・。
3000を超える組入れ企業(会社)の、
社長の名前もほとんど知らないでしょう。
まして何百万人にもなる各企業の従業員の一人ひとりとも、
一度も会ったことがなく、また生涯会うこともないはずなのに、
あなたは平気で何百万円ものお金を、
世界株式に投じようとしているわけです。
そう、あなたは「世界文明の児」なのです。
あっ、これはわたしの言葉ではありません。
司馬遼太郎氏の『街道をゆく』
「36 本所深川散歩・神田界隈」の中で知りました。
「世界文明の児ナリ!」
この言葉は
桂 糺(かつら・ただす)という人が、
明治44年(1911年)に書いた手記の一節、
「全然武ヲ知ラズ世界文明ノ児ナリ」。
からの引用です。
「武ヲ知ラズ世界文明ノ児ナリ」という言葉には、
江戸から明治に移り変わった時代の、
人々の気負いが伝わって来ます。
それはそうでしょうね。
いきなりザンギリ頭になり、
革靴を履いて、
大きく息を吸い込むように、
西洋文明を取り込み始めたわけですから・・。
でも、わたしにもあなたにも、もう「気負い」はありません。
自然に世界文明の児、なのです。
時代が進むというのは素晴らしいことなのです。
カテゴリ:インデックス投資全般, 世界投資的紀行