投資の発想法

日経新聞、『SBI・楽天、投資信託の積立額増加 個人、株安で好機と判断?』

2020年3月17日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。 

あなたの目の前に1個のリンゴがあります。



リンゴを右側から見るか、
左側から見るかで
その表情は違ってきます。

 

 



 

株式市場も同じです。

3月16日のアメリカダウ平均は
一日で13%近く下落。

まさに歴史的な暴落相場ですが、
いっぽうで米国の株価が
「適正価値(フェアバリュー)」に近づいていく過程でもあります。


3月16日時点の
アメリカの代表的な株価指数 S&P500のPER
「株価収益率」を見てみましょう。⇒ 17.95倍!

 



画像元:multpl



だいぶ下がってきました・・。
あなたはどう思われますか?

(※ この場合「株価収益率」とは
500社の代表的企業の株価(総体)が、
会社の利益に対して何倍程度買われているかを示します)


さて、
今の下がりに下がっている状況って?

・・ミライの地点からだと、どう見えるのでしょうか?・・

 

これから先、株価が上がる『伸びしろ』
より大きくなっている状態。

だと思いませんか?



もちろん、世界で実態経済への影響が深刻化するのは「これから」です。

市場は目先、
さらに深掘りして下げていく可能性が高いでしょう。



が、
ツイッターの中でどなたかが

ジャンプするためにしゃがんでいる状態」と
今の暴落の様を説明されていました。

わたしもそうだと思います。

 

 



ジャンプするために、よりしゃがんでいるわけです。




今回のような劇的な『暴落相場』では、

気持ちばかりが反応して
ついつい思考停止に陥ってしまいがちです。



でも、リンゴをそっと左側から、
斜め下からのぞき込むように、

市場の隅っこで
わりと明るめの『景色』を
密かに放っている人たちがいることにも気づいてみましょう。



たとえば以下、
日経新聞の記事です。

 




 

 

SBI証券と楽天証券は16日、
投資信託の月間の積立額が増加していると発表した。

楽天は1年間で2倍、
SBIは3カ月で3割増となっており、
この数カ月の伸びが大きくなっている。

※太字はカンによる。)


心強いニュースだと思いませんか?

 



楽天証券の総合口座数は400万口座を超え、
2月の「月間新規口座開設数」はナント
初めて10万口座を超えたのだそう・・。

 

どうして、
今、
新たに証券口座を開く人が増えているのか?

 

 

 

 


健全な危機感を持ちつつ、
今が資産運用の『チャンス』と捉える人が増えているからでは?


シンプルに考えましょう。

投資のキモとは? 「安く買って高く売ることです。」

 

10年、20年のつみたて投資生活の中でも、
ほんとうに『安く買える機会』というのは
3回、4回?くらいしかないのかもしれません。

 


投資に対してたしかな見識と
そして少しの勇気を持った『新たな投資家』が、

「つみたてNISA」や
「特定口座」を通じて新たに参入している・・。

こんなに頼もしいことはありません!



11年前のリーマンショック時には感じなかったことですが、
今回コロナショックを通じて感じるのは、
骨太の長期投資家が日本でも育ちつつあるという実感です。

 

 

 

 



いえ実はきのう、
まさにこれから
「つみたて投資」を始めようというお客様とのカウンセリングだったのです。

わたしは今朝、次のようなお礼メールを差し上げました。

 

 

今、この状況で
○○さんご夫妻がつみたて投資を始められることは
「千載一遇のチャンス」に他なりません。

たまたま昨日(3月16日)アメリカダウ平均は
歴史的な下げとなりましたが、

『価値が大きく下がった状態』でつみたてを始められることを、
喜びこそすれ、悲観される必要はまったくありません。

 


以下、蛇足です。

わたしはウイルスの専門家ではありません。

が諸々の情報を見ていますと、
今回の新型コロナウイルスも
これまでの人間とウイルスの歴史を踏襲しているにすぎません。

 

新たなウイルス → 感染者数が増大
→ 抗体を持つ人が増える → 集団免疫を獲得
→ 感染がやがて落ち着いていく。


今の感染者数の爆発的な拡大は、
上記のプロセスの一端なのです。

 



現状、ヒトも企業も
ふつうの状態(健康)で本当は動けるのに、
手足を縛られ「動けない状態」になっているので、

経済活動がシュリンクする、
その縮小の劇的インパクトは計り知れません。


が、
あなたもわたしも長期投資家ですから、

今を見て、
今を分析するのではなくて、
6ヶ月先の景色を妄想すべきです。

物事はつねに「変化」するわけです。


この先、新規感染者数が落ち着いてきて、
ウイルスとの共存の目途が見えてきたときに

それは今年の夏か、今年の年末か分かりませんが、
わたしは消費爆発が起こると思います。



マーケットだけでなく、今回はヒトも

「しゃがんで」「しゃがんで」
「もっとしゃがんで」を強制させられているため、

そのあと「あー、大きくジャンプしたいよ!」という
伸びしろ』も相当大きくなるはずです・・。


わたし自身、今はしゃがみながらですが、
市場の中期的見通しについては断然ポジティブに感じています。


ピンチではなく、チャンスなのですよ。


追伸)

日経平均株価は当クリニックの暴落の定義である、
17,000円を下回りました。

米国ダウ平均が終値で20,000ドルを下回れば、
カン・チュンド『つみたて投資』宣言を出す予定です。

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