1億円の人は200万円の人より、複雑なポートフォリオにすべき?
2020年2月22日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
ズバリ伺いますが、
『運用資産が大きくなればなるほど、
資産配分も複雑にすべきだと思いますか?』
Yes、それともNO?
たとえば仮に1億円の運用資産があって、
「ワタシは
全世界株式ETF(VT)1本で運用しているわよ」
というセリフは、
やっぱり
(ちょっと)
物足りないのでしょうか・・?
本人が満足されているなら、
それでぜんぜん構わないのです!
「TPO」ではないですが
どうもお金に関することって、
お金の『多い・少ない』によって
「こんなふうに振る舞うべき・・」
「資産はこんなふうに配分されるべき・・」
という刷り込みが、
何気に起こってしまっています。
資産運用業界自体も、
より広範に、より細かく、
資産配分を施すべきでしょう。~
という無言のメッセージを
投げ掛けているように思いませんか?
1億円もの運用資産があるのだったら、
国内大型株式 4.00%
国内小型株式 3.00%
先進国株式 15.00%
新興国株式 10.00%
米国債券 5.00%
欧州債券 5.00%
豪州債券 2.50%
先進国社債 5.00%
ハイ・イールド 2.50%
新興国債券 7.50%
未公開ETF 5.00%
ヘッジファンド型ETF 15.00%
REIT 10.00%
金(ゴールド) 10.00%
みたいに、
高度に?細分化された
【ポートフォリオ】を組まないといけない、と思ってしまっているのです。
別に・・、
1億円の人と、
200万円の運用資産の人が
たまたま「同じポートフォリオ」であっても(別に)構わないわけで・・。
あなたのお金の置き方は基本、あなたの自由です。
ポートフォリオ(資産配分)のリスクの大きさって、
何で決まるかというと、
『株式』を何割程度持つかで
おおむね決まってくるのです。
資産配分の決定でいちばん難しいのは、
各アセットクラスを配置する際に、
あなたの配分が『影響』を受けるかもしれないという点・・。
あるいは、
アセットクラスの比率を決める際、
「マーケットは〇〇な状況になる」という、
『予想』や『主観』に影響を受けてしまう点ではないでしょうか。
『シンプルな資産配分』とは、
細かい点にこだわり過ぎず、
物事を大所高所からのみ把握するという
骨太の意思表示でもあります。
たとえば、
単純明快に配分したケース
B できるだけ高度化?を目指して
資産配分を行ったケース
このふたつを比較すると、
後者のほうが(前者よりも)
必ず高リターンを獲得できるのでしょうか?
「んー、
そうはならないかもしれない!」ところが、
資産運用の深みであり、また面白さなのです。
あっ、そういえば
160兆円余りの資産を運用する主体が、
基本、たった4つの投資対象で
運用を続けているのをご存じですか?
GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の
「基本ポートフォリオ」
運用資産が大きくなったからと云って、
ヘンに構える必要はないのです。。
カテゴリ:ポートフォリオ運用