大相続時代がやってきた! その1)
2019年12月13日
こんにちは。
投資信託クリニック代表の カン・チュンド です。
『相続』ほど、
日常的かつ普遍的なものはありません。
それは『人の死』が
日常的かつ普遍的であるのと同様です。
今日、お話しするのは、
○ 相続税法の改正とか、
○ こんな節税法がありますよとか、
そういう類のモノではありません。
もっとシンプルで本質的なお話です。
そもそも『相続』とは?
ヒトからヒトへ
【モノやコト】を引き継ぐ行為です。
上記には
「権利」や「資産」や「負債」「義務」やあらゆるものが含まれます。
死にいく人は
あの世にモノやコトを持っていけないため、
『相続』は脈々と続いているのです。
あなたもわたしも、
遅かれ早かれこの『相続』と関わることになります。
役割は以下のうちのどちらかです。
○ バトンを受け取る人。
○ バトンを渡す人。
先ほど、
ヒトの歴史とともに・・という言い方をしましたが、
実は100年くらい前までは、
ほとんどの人は
『金銭的な資産』を引き継ぐことはなかったのです。
なぜなら、
私たちの先人の大多数は『貧乏』であったため!
せいぜい親の仕事(『技術』の部分)や、
その地域の祭事や風習、
人としての教え(道徳・倫理)を引き継ぐのみでした。
そう、歴史の大部分は
コトを引き継ぐ『相続』だったのです。
引き継ぐものの『ひとつ』として
「金融資産」がクローズアップされ始めたのは、この70年、80年のこと。
○ 引き継ぐ資産があるよ。
戦後日本という国が
【いかに豊かになったか】という証左ですね。
そして(ここからが大事なのですが、)
これから史上まれに見る
『大相続時代』が始まります。
それは、
○ 引き継ぐ資産の総量 ともに、
かつてないほど膨大になるということ。
(具体的なイメージのひとつとして、
「団塊の世代」⇒「団塊ジュニア世代」への相続が挙げられるでしょう)
<ひとつ「クイズ」です。>
『技術』を引き継ぐのと、
「えー、それは鍛冶屋としての『技術』でしょう。」
なるほど・・。
『技術』は目に見えないものですからね。
また相続人自身が、
その質(クオリティー)の維持、発展のために尽力する必要もあります。
それに比べて1,000万円のお金は・・?
相続の手続きが終われば、
あなたの口座にお金が入り、
通帳内の数字が1,000万円分増えて・・。
あっ、でも(果たして)それで終わりでしょうか?
銀行に入金された1,000万円を
【具体的にどうするか?】はすべてあなた次第です。
実は、
1,000万円のお金についても、
相続人自身が その質(クオリティー)の維持、発展のために【努力】する必要はあるわけです。
<二つ目の「クイズ」!>
○ 6億円の資産を引き継ぐのと
スミマセン、
もしかして今、ちょっと考えました?
「どっちなんだろうって・・」
それがお金の不思議なところ。
もしかすると、
1000万円の資産を引き継ぐほうが、
素直にうれしく思えるかもしれません。
日常のやりくりの中で、
「ラッキー!」と
大いなるオマケのように思いやすいのでは?
それに比して、
6億円の資産を引き継ぐことは、
あなたやわたしの心の中で、
『重荷』になってしまう可能性があります。
【お金をもらうストレス?】
わたしは仕事柄、
ご資産を引き継いだお客様の【お顔】に、
なにか微妙な感情が宿るのを発見することがあります。
それは、
棚からぼた餅的に、
『資産』を引き継いでしまったために起こる
心のざわめきのようなものなのです。
続く・・)
カテゴリ:100年ライフプラン