世界投資的紀行

投資信託よりETFが有利になる個人的状況とは?

2019年11月8日


こんにちは。
投資信託クリニック代表の カン・チュンド です。

『答え』を先に言いましょう。

ズバリ、
日本の非居住者となった場合、

投資信託よりETF
保有形態として有利になります。


海外赴任や留学などで
外国に住む日本人、

具体的には
日本国内で「非居住者」となっている日本人は
年々増えています。

が、いったん「非居住者」になると、
なぜか証券会社での取引に
制約がかかってしまうのです。


とっても古めかしいルールですね(-_-;)


一例ですが、
楽天証券のページから引用してみましょう。
引用元:楽天証券

海外に出国されている間は、
有価証券等をお預かりするのみとなり、
一時的にお取引を制限させていただきます。

また帰国後にご連絡いただければ、
制限解除のお手続きをさせていただきます。

中略)

なお、出国後に非居住者に該当することが判明した場合、
弊社にて速やかにお取引の制限、

NISA口座(ジュニアNISA)や特定口座の廃止などの
お手続きをさせていただきますのでご了承ください。



以前はいったん「非居住者」になると、
口座そのものを「クローズ」しなければならないケースが
散見されました。

今は若干しばりが緩くなっており、
基本的に『一般口座』については
口座の維持ができる証券会社が多いようです。

詳細は八ツ役公認会計士事務所の
以下記事をご参照ください。
海外生活時(非居住者)の日本の証券口座の取り扱い

(証券会社ごとに↑詳しい考察が為されていますよ。)


いずれにせよ、
「非居住者」になると、
証券会社で【新規の取引】は出来なくなってしまいます。

これは運用資金を積み上げていく
資産形成世代には大きなデメリットでしょう。

特に、
当クリニックのお客様にもおられるのですが、

日本 → 海外 → 海外 → 日本 → 海外 → 日本

というふうに、

○ 何度か「非居住者」「居住者」を繰り返す
○ 居住する国が複数にわたる


そういう方々にとっては、
実質「日本国内の証券会社」では資産形成が出来ません。


世界を股にかけ、
グローバルに活躍される様は
「素晴らしいこと」であるはずなのに、

こと運用に関していうと、
『投資信託』は使いづらいツールになっているのです。

なぜなら、
投資信託』という道具はざっくり言うと、

〇 その国で設定された投資信託を買えるのは、
〇 その国の居住者という「しばり」があるため。
(一部EU諸国などで例外はあります。)

参照記事:輸出入を自由化すれば、投資信託の市場はもっと大きくなるのに・・


したがって必然的に、

○ 居住する国が複数にわたったとしても
影響を受けにくい『オンライン証券』を開設し、
○ 『ETF』を用いて資産形成を行う
ことになります。


実は当クリニックでは
上記のようなご相談が稀にあります。

その際、以下のオンライン証券を
わたしはお勧めしています。

1.MONEX BOOM

香港の老舗オンライン証券会社。
実は日本のマネックスグループの傘下にあります。

12の国と地域(株式、ETFなど)に
投資が可能です。
マルチカーレンシー(5通貨)の保有もできます。

ただ、米国上場ETFの売買委託手数料が少し高めで
1回の取引で基本「20ドル」かかります。

2.FIRSTRADE

アメリカのオンライン証券会社。
昨年すべてのETF(2000銘柄以上)の
売買委託手数料を『ゼロ』にしました。

低コストにこだわる方にはうってつけです。
また、FirstradeはDRIP(ドリップ)を利用できます。

DRIP(ドリップ)って? 

株式の配当やETFの分配金を自動的に再投資できる仕組みのこと。

(複利の効果が享受しやすくなるわけです)

 



ところで
ETFになるからといって、
ポートフォリオが煩雑になるわけではありません。

米国上場の、バンガード社の

米国債券ETF(BND)
米国除く)先進国債券ETF(BNDX)
全世界株式ETF(VT)の組み合わせで
基本十分ではないでしょうか・・。


また、FIRSTRADEの場合、
売買委託手数料がかかりませんから、

それこそ「毎月つみたて」を
手動で行っていってよいわけです。


ただし、デメリットもあるので
要注意です。

1.確定申告が面倒

海外の口座となるため、
当然「特定口座」などは存在しません。
自身で確定申告を行う必要があります。

(以前、当クリニックのお客様にも
ご紹介したことがあるのですが、

海外資産の税務に関しては
税理士の田邊政行さんを推薦します。)


2.英語での取引

すべて英語でのやり取りとなります。

なにかトラブルが起きた場合も、
自身が英語で問題解決をしなければなりません。
最低限の英語の読解力が求められるでしょう。

3.取引の永続性

たとえばFIRSTRADEは以前、
日本人の新規口座開設を停止したことがあります。
(今後日本人が口座を開けなくなる可能性もゼロとは言えません)


上記のような注意点はありますが、

世界のどこに居ようが
継続して資産運用が行える時代になったことは
(やっぱり)素晴らしいとわたしは思うのです。


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