ポートフォリオのリスク、リターンの「具体的な数字」について教えてください!
2019年11月7日
こんにちは。
投資信託クリニック代表の カン・チュンド です。
夢見がちな、
あるいは悲観的すぎる投資家に、
冷めた目線で『現実』をお伝えすること・・。
それがわたし(アドバイザー)の役割なのかもしれません。
たとえば、
広く分散させることは(技術して)重要です。
が、世界株式(50%)プラス世界債券(50%)という
ポートフォリオであっても、
2008年のリーマンショックのような『暴落』に襲われたら、
本当にマイナス35%くらいになります。
あっ、
ここもっと驚くところですよ!
上記↑単なる数字ではなく、
あなたの大切な資産の「毀損率」なのです。
また『暴落』とまではいかなくても、
たとえば、
世界株式(50%)プラス世界債券(50%)の
ポートフォリオで、
「マイナス8~10%程度」の『急落』を経験することは、たまにあります。
この「たまに」ですが、
数年に一度程度とイメージしておきましょう。
実は、
世界株式(50%)プラス世界債券(50%)という
ポートフォリオは、
『世界経済インデックスファンド』を当てこんで記したのですが、
以下『世界経済インデックスファンド』の直近1年の、
ファンド価格の動きを表すグラフです。
画像元:三井住友トラスト・アセットマネジメント
1年弱前、
18年の12月4日
当ファンド価格は 22,200円でした。
それからわずか1ケ月後・・。
19年の1月4日に、
当ファンド価格は20,321円まで下がったのです。
およそ「8.5%のマイナス」!
もちろん、上記ポートフォリオで
マイナス4%、マイナス3%程度の下落は、「しばしば」起こります。
これが(ひとつの例ではありますが、)
リスクを負った資産運用の
マイナス方面での現実的な期待値なのです。
整理しておきましょう・・。
最悪・・マイナス35%くらい
たまに・・マイナス8~10%くらい
えっ、じゃあカンさん。
世界株式(100%)だとどうなるんですか?
最悪・・マイナス50%くらい
たまに・・マイナス13~15%くらい
です。
ホントです。
これが、
マイナス方面での現実的な期待値なのです。
つまり?
つまり、株と債券のバランスファンドより、
全世界株式インデックスファンドのほうが何となく良さそうと、
フィーリングで投資信託を決めてしまうのではなく、
現実的な『期待値』をしっかり把握して、
それがあなたの運用に相応しいか否かを
見極める必要があるのです。
あのー、カンさん。肝心のプラスのほうの『期待値』は?
はい、すみません(^^ゞ
主に先進国の株式市場ですが、
過去200年間の株式市場そのものの結果リターンは
プラス6~7%という数字が残っています。
「プラス6%」と見ています。
世界債券のほうは
その半分の「プラス3%」と
言いたいところですが、
先進諸国でのゼロ金利の進行もあり、
「プラス2~2.5%」程度に
期待リターンが低下していると思われます。
ですので、
世界株式(50%)プラス世界債券(50%)の
ポートフォリオの期待リターンは、
「プラス4~4.25%」と見ています。
これが、
プラス方面での現実的な期待値でしょう。
期待リターン・・プラス4~4.25%程度
期待リターン・・プラス6%程度
あっ、念のためのご注意です。
「プラス4%」の期待値と聞いても、
誤解しないようにしてくださいね。
毎年毎年プラスで、かつ4%程度、
あなたの資産が増えていくわけではありません・・。
投資信託を用いた運用では、
毎年毎年、
かなりデタラメな「結果リターン」を残しながら、
ファンドは運用を続けることになります。
たとえば、です。
あくまで『イメージ』としてですが、
世界株式(50%)プラス世界債券(50%)の
ポートフォリオでも、
毎年毎年の「結果リターン」は、
以下のように大きくブレるのがふつうなのです。
2年目 プラス8%
3年目 プラス11%
4年目 マイナス5%
5年目 プラス6%
6年目 マイナス18%
7年目 プラス20%
8年目 プラス2%
9年目 プラス19%
10年目 プラス4%
ホントです・・。
カテゴリ:ポートフォリオ運用