ダウ平均、129歳の誕生日。
2025年5月29日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
「過去」に思いを馳せることで
「未来」を大きな視座で捉えることができるようになります。
5月26日、『ダウ平均』は129歳の誕生日を迎えました。
(参照記事「ウォール・ストート・ジャーナル」
『ダウ平均誕生125年、欠点も魅力の1つに』)
1896年の5月26日、この日が
「ダウ平均」にとって最初の取引日でした。
米国「ダウ平均」、正式には
Dow Jones Industrial Average と呼ばれます。
ちょっと数字を確認してみましょう。
ダウ平均
40.94ドルで取引を終了。
2025年5月27日)
ダウ平均
42343.65ドルで取引を終了。
およそ 1034倍 です。
スゴいです。
『ダウ平均』はチャールズ・ダウという人によって創設され、当初は「12社」の企業のみの組み入れでした。
その12社とは?
General Electricとは、
ゼネラル・エレクトリック(GE)のことです。
オリジナルの12社の詳細と、
12社のその後の変遷については
『12 original companies in the Dow Jones Industrial Average』という記事に詳しいです。
ダウ平均は1915年に12社から「20社」へ、
また1928年には「30社」へと組み入れ企業を拡大させます。
オリジナルのダウ平均(12社組み入れ)のうちで唯一、継続して構成銘柄であったゼネラル・エレクトリック(GE)も、2019年ダウ平均から外れました。
ナスダック市場に上場する企業が「7社」を占めています。
アップル、アムジェン、アマゾン、シスコシステムズ、
ハネウェル・インターナショナル、インテル、マイクロソフト
(今から振り返れば、1999年にハイテク企業の『インテル』と『マイクロソフト』がダウ平均に採用されたことは、エポックメイクな出来事だったと云えるでしょう)
もちろんダウ平均にとって最大の試練は、
「大恐慌」とそれに伴う「市場の長期低迷」でした。
1930年から1953年までの間、
ダウ平均は「1929年」に付けた最高値をずっと下回る『冬の時代』を経験します。
(ナント24年間も高値更新が出来なかったのです)
その間、二度の世界大戦を経験します。
幾多にも及ぶバブルと金融危機があり、天変地異、同時多発テロ、そして新型コロナウイルスと、大きな出来事があるたびに、マーケット(市場)は不規則に上下し続けました。
1933年3月15日のプラス15.34% でした。
ニューディール政策が始動しはじめた頃です。
この日1日で、ダウ平均は508ドル(約22.6%)も下落しました。
また、最大の下落幅ではありませんが、
コロナ禍の2020年3月16日、
ダウ平均は『マイナス2997ドル』と、
1日でなんと12.93%も下落しています。←ごく最近のことなのです。
直接、投資に携わっていない人にとっても、時代時代の中で、その時節の『温度感』を伝える物差しとして、
『株価指数』は今までも(そして)これからも機能し続けていくことでしょう。
指数の効率性は、
永続的な「銘柄入れ替え」と
どこにも媚びない「客観性」にあるとわたしは思います。
今後も変わらぬ姿勢で、数字を弾き出してください!
ダウ平均129歳の誕生日のお話でした。
【参照記事】9・11同時多発テロから23年。そのときニューヨーク証券取引所は4日間『閉鎖』されました。
カテゴリ:インデックス投資全般, 指数のお話